2024年11月22日(金)、東京ドームシティ(東京都文京区)に、「宇宙旅行」をテーマにさまざまな展示やVR(仮想現実)コンテンツを体験できる新施設『Space Travelium TeNQ』がオープンした。
TeNQは2023年3月まで宇宙ミュージアムとして同じ場所で展開されていたが(参考記事)、装いも新たにリニューアル。ここでは、オープンに先立って行われたセレモニーと内覧会の様子をお届けする。
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オープニングセレモニーには物理学者の村山斉氏とお笑いコンビ「ハリセンボン」が登場
オープンを翌日に控えた11月21日(木)、報道関係者を招いたオープニングセレモニーが行われ、TeNQの総合監修・アドバイザーである東京大学カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)初代機構長の村山斉教授と、ゲストとしてお笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜さん・箕輪はるかさんが登壇した。
オープニングセレモニーでは、TeNQの特徴などが紹介された後、村山教授とハリセンボンの2人によるトークセッションが行われ、村山教授は、「宇宙には始まりがあり、今までずっと進化してきた。そういう歴史を知ってほしい」と監修に込めた思いを語った。
また、事前に月面旅行のVRコンテンツを体験したハリセンボンの春菜さんは「生きているうちに月に行けると思っていなかったので、めちゃくちゃ感動しました。クレーターってこんなに大きいんだ、とか、臨場感のあるいろいろな経験ができて本当に面白かった」と感想を語った。
同じくVRを体験したはるかさんも、「今すぐ2回目をやりたいくらい。体験しながら写真も撮れるのがすごい楽しくて。でも、楽しすぎて最初の方は撮り忘れていて」と話し、笑いを誘っていた。
未来の宇宙港はこんな感じ? 宇宙開発や宇宙での暮らしを学べる「スペースターミナル」
TeNQは、①展示エリアである「スペースターミナル」、②VR体験を行う「ムーンクルーズ」、③スイーツなどが楽しめるカフェエリア、④学びの場である探究ルームの大きく4つのエリアで構成されている。
ここでは、宇宙体験にフォーカスした展示エリアとVR体験を中心に紹介しよう。
月への旅行に出発! 自由歩行型のVR体験で月面観光を疑似体験
スペースターミナルを抜けた先に待っているのが、VRによる月旅行が体験できる「THE MOON CRUISE(ムーンクルーズ)」だ。
参加者は準備エリアである「Standby Room(スタンバイルーム)」でチェックインを行い、ヘッドマウントディスプレイを装着。そのまま自由歩行でロケットに乗り込み、月面を探索することができる。
「新人宇宙飛行士VTuber」と対話できる? 宇宙ビジネス探究の場『ProtoYard』
ムーンクルーズを終えた後は「LOUNGE Q(ラウンジQ)」へ。ここにはカフェが設置してあり、ゆっくりくつろぐことができる。オープニングセレモニーでハリセンボンの2人が口にした惑星モチーフのメロンパンなど、宇宙をテーマにしたスイーツなどを楽しむことができる。
その先にあるのは企画展示エリアで、オープンの11月22日(金)から2025年5月18日(日)までは『レゴ®スペース展 in TeNQ』が開催されている。また、企画展示室の隣の「探究ルーム」では、今後、探究学習をテーマにした講座なども開催されるという。
これらのエリアを通った先にある「サテライトギャラリー」エリアには、宇宙ビジネス探究の場『ProtoYard(プロトヤード)』が設置されている。プロトヤードという名称には、宇宙を起点にさまざまな人が新しい取り組みを行う実験場という意味が込められており、宇宙とコラボレーションした試みが展開されていくようだ。
このプロトヤードで注目したいのは、『Space Travelium TeNQ』公式アンバサダーの新人宇宙飛行士VTuber・月女神イチ(アルテミス イチ)の部屋が設けられていること。
月女神イチは、2024年9月に活動を開始したオスカープロモーション所属のVTuber。月生まれの新人宇宙飛行士で、300年後の未来から、宇宙開発の歴史を学ぶために現代にやってきた。
現在はYouTubeやX(旧Twitter)を中心に活動しているが、今後はProtoYardで来場者とリアルタイムで交流できる機会もあるそうだ。
学びを深める展示に加え、リアルな体感ができるVRコンテンツやVTuberとの交流など、宇宙をさまざまな角度で楽しむことができる『Space Travelium TeNQ』。ぜひ一度訪れてみてはいかがだろうか。