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打上げ高頻度化に向け基盤技術を開発 SPACE COTAN、宇宙戦略基金に採択
2025年1月17日、商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営するSPACE COTAN株式会社(北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO 小田切義憲)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運営する「宇宙戦略基金」(参考記事)の技術開発テーマ「将来輸送に向けた地上系基盤技術:打上げ高頻度化等を実現する地上系基盤技術開発」(文部科学省計上分)に採択されたと発表した。
この技術開発テーマでは、SPACE COTANを代表機関として、連携機関である株式会社岩谷技研、NECネッツエスアイ株式会社、株式会社応用気象エンジニアリング、清水建設株式会社、国立大学法人室蘭工業大学の6者が、複数種のロケットの共通利用が可能、かつ高頻度の打上げを実現するための地上系の基盤技術開発を進める。
スペースデータのアドバイザーに慶應義塾大・白坂成功氏が就任
2025年1月20日、株式会社スペースデータ(東京都渋谷区、代表取締役社長 佐藤航陽)は、同社が目指す「宇宙の民主化」の実現に向けて、慶應義塾大学大学院教授の白坂成功氏がアドバイザーに就任したと発表した。
白坂氏は三菱電機にて15年間宇宙開発に従事し、国際宇宙ステーション(ISS)補給機「こうのとり(HTV)」などの開発に携わったほか、内閣府革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)のプログラムマネージャーとしてオンデマンド型小型合成開口レーダ(SAR)衛星を開発し、新井元行氏とともに、先ごろ上場した株式会社Synspectiveを創業。慶應義塾大学ではシステムエンジニアリングの専門家として2004年から教鞭を執っている。
白坂氏は、アドバイザーとしてスペースデータの取り組みに助言するとともに、国際機関や政府、研究機関を含む日本・世界の関係者との連携で協力するという。
SpaceXがスターシップの7回目の飛行試験を実施 第2段が分解、FAAが調査要求
日本時間の2025年1月17日午前7時37分(現地時間 1月16日午後5時37分)、米実業家のイーロン・マスク(Elon Musk)氏率いるSpaceXは、7回目となる有人宇宙機「スターシップ(Starship)」の飛行試験を実施した(SpaceXによる発表)。
第1段である「スーパーヘビー(Super Heavy)」は、再使用に向けた発射タワーでのキャッチに成功したものの、第2段のスターシップはブースターからの分離後に通信が途絶え、空中で分解したと見られる。
フロリダ州の南東に位置する英国領タークス・カイコス諸島周辺では、スターシップのものと見られる破片の落下が確認されており、SpaceXでは破片と思われるものを発見した際には地元当局か同社に連絡するよう呼びかけている。
また、アメリカ連邦航空局(FAA)は同社に対して事故調査を行うことを求めている。
岩谷技研とJAL、「宇宙遊覧体験」の事業化を目指し協業
2025年1月16日、高高度ガス気球と宇宙関連技術の開発を行う株式会社岩谷技研(北海道江別市、代表取締役 岩谷圭介)と、日本航空株式会社(東京都品川区、代表取締役社長 鳥取三津子)は、宇宙遊覧体験の事業化を目指し協業を開始すると発表した。
岩谷技研が主催する気球による宇宙遊覧の事業化と普及を目指す共創プロジェクト「OPEN UNIVERSE PROJECT」にJALが参画、事業開発・技術開発で連携を進める。
同社では、宇宙遊覧の体験設計や技術開発、人材育成等の分野でこれまでにJALグループが培った知見やアセットを活用しながら価値創出に向けた協業を推進したいとしている。