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IMAGICA GROUPとキヤノン、宇宙旅行体験ができるVR映像コンテンツを制作
2024年11月6日、株式会社IMAGICA GROUP(東京都港区、代表取締役社長 長瀬俊二郎)は、キヤノン株式会社(東京都大田区、代表取締役会長兼社長 CEO 御手洗冨士夫)と共同で、宇宙旅行を疑似体験できるVR映像コンテンツ『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』を制作したと発表した。
このVR映像コンテンツは、実験撮影にはキヤノン製360° VRカメラ等の機材を使用し、成層圏まで飛行できるスペースバルーンをモンゴルにて高度約25,000メートルまで打ち上げて撮影した、8K 3D 360° VR映像データをもとに制作されたもの。同社が過去に制作したVRコンテンツの解像度をはるかに上回るものだという。
IMAGICA GROUPでは宇宙エンタテインメントの可能性を実証する試みとして、これまでに日本・モンゴルでの実証やコンテンツ制作を進めてきた。映像品質の向上に向けてキヤノンとの方向性が一致したことで今回の共同に至ったという。
なお、『SPACE JOURNEY TO THE EARTH』は、2024年11月13日(水)〜15日(金)に幕張メッセで開催される『Inter BEE 2024』のキヤノンブースにて初公開される予定。
JAXAの「月面推薬生成プラント」関連公募に日揮グローバル、栗田工業が採択
2024年11月6日、日揮グローバル株式会社(横浜市西区、代表取締役 社長執行役員 ファルハン・マジブ)と栗田工業株式会社(東京都中野区、代表執行役社長 江尻裕彦)はそれぞれ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が募集した月面推薬生成プラント関連の事業に採択されたと発表した。
日揮グローバルが採択された事業は「月面推薬生成プラントの実現に向けた地上実証プラントの概念設計及び要素試作試験」で、地上実証プラントの概念設計と水抽出プロセスに関する要素試作試験等を実施し、検討結果を取りまとめる。
一方の栗田工業が採択された事業は「月面推薬生成プラントの実現に向けた水精製及び電気分解プロセスに関する要素試作試験等」で、月面への推薬生成プラント建設に必要な要素のうち、月面レゴリスから抽出する水の精製と電気分解プロセスに関して実験を含む検討を行い、その結果を取りまとめる。
アークエッジ・スペース開発の6U衛星汎用バスを採用した小型衛星がISSに到着
2024年11月6日、小型衛星コンステレーションに関するソリューションを提供する株式会社アークエッジ・スペース(東京都江東区、代表取締役CEO 福代孝良、参考記事)は、同社が2021年度から開発を進めてきた6U衛星汎用バスを採用した「AE1b(YODAKA)」と、台湾との連携による「ONGLAISAT」の2機の6U級小型衛星が国際宇宙ステーション(ISS)に到着したと発表した。
これらの小型衛星は、日本時間11月5日11時29分にフロリダ州のケネディ宇宙センターから、SpaseX社のFalcon9ロケットにより打ち上げられていた。衛星は、今後1カ月程度をめどにISSから宇宙空間に放出される予定。
AE1b(YODAKA)は、合同会社SPACE VALUE(岩手県花巻市、代表 安藤修一)とSpace BD株式会社(東京都中央区、代表取締役社長 永崎将利)が企画した「花巻スペースプロジェクト UP花巻」の一環として、岩手県立花巻北高等学校の生徒が携わったミッション機器を搭載。
また、ONGLAISATは、台湾宇宙センター(TASA)との連携で開発されたリモートセンシング衛星。「ONGLAI(旺來)」は台湾で縁起物のパイナップルを意味するという。
スペースデータの最高科学責任者に兵頭龍樹氏が就任、「太陽系デジタルツイン」開発に着手
2024年11月5日、株式会社スペースデータ(東京都渋谷区、代表取締役社長 佐藤航陽、参考記事)は、JAXA・NASA・ESAを含む主要宇宙機関の探査ミッションに従事してきたパリ大学および東京科学大学の兵頭龍樹氏が最高科学責任者(CSO)に就任したと発表した。
兵頭氏は惑星科学・宇宙物理学が専門。パリ大学および神戸大学で博士(理学)を取得後、NASA、ESA、JAXAといった世界の主要な宇宙機関で惑星探査計画に従事してきたほか、AI・VRスタートアップ「Galaxies」経営・技術顧問も務める。
スペースデータでは、かねてより国際宇宙ステーション(ISS)や月面、地球周辺の環境をデジタル空間に再現する「宇宙デジタルツイン」の構想を進めているが、兵頭氏の専門分野であるコンピュータシミュレーション技術を活用し、地球だけでなく月や小惑星や火星など太陽系全体をデジタル空間に再現する「太陽系デジタルツイン」の構築を開始するという。