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5/12宇宙ニュース・「宇宙醸造」の研究に向け、IDDKと菊正宗酒造が覚書締結 ほか3件

「宇宙醸造」の研究に向け、IDDKと菊正宗酒造が覚書締結

Credit: 株式会社IDDK プレスリリース

2025年5月9日、株式会社IDDK(東京都江東区、代表取締役:上野宗一郎)と菊正宗酒造株式会社(兵庫県神戸市、代表取締役社長:嘉納治郎右衞門)は、宇宙環境を利用した日本酒づくりに協働して取り組むことに関する基本合意書(MoU)を、2025年4月30日に締結したと発表しました。

今回締結された覚書では、宇宙の特殊な環境下における宇宙醸造のあり方を研究し、醗酵(醸造)技術や米麹づくり、伝統的な微生物の共生環境、新規酵母育種などについて科学的に探究することを目的としているとのこと。

今後、IDDKが構築中の宇宙バイオ実験プラットフォーム(2026年からの商業サービス提供を予定)を活用して、酵母や麹菌などの微生物の宇宙輸送・保管・培養、宇宙環境における発酵挙動の解析を行うとともに、将来的には「宇宙由来の日本酒」の開発と社会実装を見据えた取り組みを段階的に進めていくとしています。

宇宙での醸造に関しては、昨年12月に「獺祭」で知られる山口県の旭酒造が国際宇宙ステーション(ISS)「きぼう」日本実験棟の有償利用制度を活用した取り組みを発表しているほか(参考記事)、ISSでビール酵母を培養するといった取り組みなども発表されています。

日本酒は国内での出荷量が減少傾向にあり、各地の蔵元は厳しい状況に置かれていますが、「宇宙」という付加価値が業界活性の起爆剤となるか、注目です。

ispace米国法人、ミッション3の月着陸船への新型エンジン搭載を発表 打上げは2027年以降に

「VoidRunner」エンジンの燃焼試験の様子
Credit: 株式会社ispace プレスリリース

2025年5月9日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、ミッション3で用いられる月着陸船(ランダー)「APEX1.0」に、新型エンジン「VoidRunner」を搭載すると発表しました。

VoidRunnerは、同社の米国法人ispace technologies U.S., inc(アメリカ・コロラド州、CEO:Elizabeth Kryst、以下ispace-U.S.)が、チャールズ・スターク・ドレイパー研究所(以下ドレイパー研究所)との連携のもと、Agile Space Industries, Inc(アメリカ・コロラド州、CEO:Chris Pearson、以下Agile)とともに開発した高推力・簡素化エンジン。

同社によると、APEX1.0には当初、Agileの「A2200」エンジンの搭載が予定されていましたが、納期に間に合わないことが判明。Agileとispace-U.S.とで新たなエンジンを共同開発することになったということです。

開発スケジュールの変更に伴い、ミッション3の打ち上げ予定も2026年から2027年以降に延期するとしています。

大手メーカーのエンジニアが宇宙ベンチャーへ「レンタル移籍」 ローンディール、事例発表

「レンタル移籍」の仕組み
Credit: 株式会社ローンディール プレスリリース

2025年5月9日、株式会社ローンディール(東京都港区、代表取締役社長:原田 未来)は、ヤマハ株式会社(静岡県浜松市、代表執行役社長:山浦敦)に対して、人材が元の組織に在籍しながら期間を定めて他社で働く「レンタル移籍」を提供し、ヤマハの音響エンジニア1名が宇宙ベンチャー・Space Tech Accelerator株式会社(東京都千代田区、代表取締役:平賀元気)に移籍し、業務を開始したと発表しました。

「レンタル移籍」は、大企業の人材が12カ月程度ベンチャー企業で働き、事業開発などに取り組むプログラム。

今回発表された事例では、ヤマハの研究開発部門に所属する音響エンジニアが4月から1年間、Space Tech Acceleratorに「レンタル移籍」し、宇宙ビジネスの創出に向けた事業開発を進めるとしています。

人材を受け入れたSpace Tech Accelerator代表の平賀氏は「音やシミュレーションの専門知識をもった方が加わることで、これまでとは異なる視点からの発見や、新たな展開が生まれることを期待しています」とコメントしています。

約半世紀前に打ち上げの旧ソ連の金星探査機、5/10に大気圏に再突入 インドネシア沖に落下したか

Credit: EU SST ウェブサイト

2025年5月10日、EU宇宙監視・追跡(EU Space Surveillance and Tracking:EU SST)運用センターは、1972年に打ち上げられ、5月上旬に大気圏に再突入するとみられていた旧ソ連の金星探査機「コスモス482(Cosmos-482)」が、最新の再突入予想時刻とされていた協定世界時5月10日午前6時4分の前後20分の間に大気圏に突入したことを確認したと発表しました(EU SSTによる発表)。

5月12日に更新されたアメリカ航空宇宙局(NASA)のウェブサイトでも、コスモス482が協定世界時5月10日6時24分にインド洋上空で大気圏に再突入し、インドネシア・ジャカルタ西方の洋上に着水した可能性があるとしています。

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