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将来宇宙輸送システムのCBO(Chief Business Officer)に、嶋田敬一郎氏が就任

将来宇宙輸送システムの最高事業責任者・CBO(Chief Business Officer)に就任した嶋田敬一郎氏
Creit: 将来宇宙輸送システム株式会社 プレスリリース

クリエイティブ、ストラテジー、テクノロジーに強みをもつ嶋田氏を起用

2023年10月6日、宇宙輸送システム領域のスタートアップである将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役 畑田康二郎)は、10月1日付で嶋田敬一郎氏が最高事業責任者・CBO(Chief Business Officer)に就任したと発表した。

嶋田氏は米国出身。早稲田大学商学部卒業後、松下電器(現 パナソニック)、日本ルーセントテクノロジー、スタートアップ起業、電通、日本IBM、R/GAなど国内外でイノベーション・リーダーや事業責任者、経営者を経験。
特にクリエイティブ、ストラテジー、テクノロジーを掛け合わせた「世界初」「地域初」「産業初」にこだわったソリューションや新規事業の創出を得意としている。

また、クリエイティブからイノベーション分野における世界40カ国以上のグローバルテックカンファレンスで150講演以上のキーノート実績を有しており、エンジェル投資家や、世界最大のアクセラレータPlug and Playのピッチメンターとしても活動。
世界三大広告賞、グローバルイノベーションアワード、政府系コンテスト等の受賞歴に加え、日本では災害関連の特許を保有しており、米国においては行動分析に関する特許申請をしている。

技術開発と並行して事業開発の加速を目指す

将来宇宙輸送システムは完全再使用型の単段式宇宙往還機(SSTO)を用いた高頻度宇宙輸送を2040年代に行うことを最終目標とし、今後5年程度で再使用型の宇宙輸送機を開発することを目指している。

9月29日には、文部科学省中小企業イノベーション創出推進事業費補助金(事業テーマ:民間ロケットの開発・実証)に採択され、第1ステージゲートまでの12カ月で最大20億円の100%補助を受けることが決定している。
今後、同社では、補助事業を通じて最長4年半でデモンストレーション飛行を行い、補助事業後、商業化に必要な課題克服に取り組み、社会実装を加速させることを目指すとしている。

こうした補助事業に基づく技術開発と並行して、宇宙輸送および宇宙港ビジネスに関する検討を加速していく必要があることから、CBOとして、嶋田氏を迎えることになったという。

嶋田氏のCBO就任に際して、同社CEOの畑田康二郎氏は「当社は、宇宙輸送を革新することを目指し、将来あるべき姿からバックキャスティングして事業に取り組んでいます。嶋田さんとは内閣府が運営する国産GPS衛星「みちびき」の利用促進に向けたエバンジェリストとして、将来あるべき宇宙利用の姿について共に活動してきた仲です。今回、嶋田さんが当社の理念に共感し、ジョインしてくれたことを大変頼もしく感じています。これから嶋田さんと共に理想的なチームを作り、これまでにない革新的な宇宙輸送ビジネスの創出と社会実装を加速させていきます」とコメント。

嶋田氏も「初代スタートレック・シリーズをテレビで見てた世代として宇宙は永遠の憧れでした。CBOとして、畑田CEOと社内外の方々と連携しながら、今まで培ってきた世界初・地域初・産業初のイノベーション創出力や新規事業開発の知見を活かし、グローバルに通用するビジネスモデル開発に挑戦していきます」と力強いコメントを発表した。

宇宙輸送システムは、現状、打上げの多くを海外に依存する日本にとって伸ばしていくべき宇宙ビジネスの一領域である。日本国内での宇宙輸送が確立すれば、それは日本の宇宙ビジネス全体にとっても大きな勝ちとなることであり、技術開発・事業開発の両面から、今後の同社の動向に注目が集まりそうだ。

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