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地理空間情報がテーマのビジコン「イチBizアワード」、最優秀賞にエゾウィン

表彰式のステージにて、賞状を手に笑顔を見せる受賞者と審査員ら
Credit: 株式会社デジタルブラスト プレスリリース

2023年11月12日、内閣官房が主催する地理空間情報を活用したビジネスアイデアコンテスト「イチBizアワード」の業務実施機関である株式会社DigitalBlast(東京都千代田区、代表取締役CEO 堀口真吾)は、同アワードの受賞アイデア15件が決定し、最優秀賞にエゾウィン株式会社・大野宏氏の「レポサク – 未来につなぐ農業DX/車両と圃場の管理システム」が選出されたと発表した。

衛星データなどの宇宙技術・宇宙データも活用される「地理空間情報」

「イチBizアワード」は、内閣官房による「地理空間情報の活用推進施策」の一環として2022年度より開催されているビジネスアイデアコンテスト。

「イチBizアワード」ロゴマーク
Credit: 株式会社デジタルブラスト プレスリリース

地理空間情報とは、「いつ、どこで、何が、どのような状態か」といった位置や時間に関する情報を指す。自然災害・環境問題への対応や産業・経済の活性化など、社会における地理空間情報の重要性はますます高まっており、測位衛星による位置情報や、地球観測衛星による地表面画像・各種データといった「宇宙技術」「宇宙データ」も多く活用されている。

「イチBizアワード」公式サイト
https://www.g-idea.go.jp/2023/

地理空間情報を活用した農業DXのアイデアが受賞

第2回目の開催となる今回も地理空間情報を活用したビジネスアイデアを広く募集、100件の応募アイデアの中から15件の受賞アイデアが選出され、最優秀賞には、位置情報を活用して農作業の履歴を自動管理することで高齢化や人手不足などといった農業現場を取り巻く課題の解決を目指す、エゾウィン株式会社・大野宏氏の「レポサク – 未来につなぐ農業DX/車両と圃場の管理システム」が選ばれた。

「G空間EXPO」の会場内・特設ステージにて2023年11月7日(火)に行われた表彰式では、審査員を代表して一般社団法人コード・フォー・ジャパン 代表理事の関治之氏が「シガーソケットに差すだけで、作業車の場所や作業の進捗がわかるという、利用者目線のサービス設計が素晴らしい。位置情報データを蓄積し、作業の内容を見える化することでさらなる効率化が期待できると思うので、今後の進化が楽しみです」とコメント。

最優秀賞受賞者のエゾウィン株式会社・大野宏氏も「受賞できたのは自分の力だけではなく、地元の農家の方のおかげです。現場のニーズをヒアリングしながら農家の方と一緒にプロダクトを磨いていました。まだまだ課題は多いですが、引き続き開発を続けていきますので応援よろしくお願いいたします」と、受賞の喜びと今後への抱負を語った。

最優秀賞を含めたすべての受賞アイデアは下記の通り。

最優秀賞
「レポサク – 未来につなぐ農業DX/車両と圃場の管理システム」
エゾウィン株式会社・大野宏氏

未来アイデア大賞
「移動式洋上風力発電によるエネルギー供給」
東京大学工学部・岩本悠希氏、田口新風氏、松川純也氏

技術基盤部門賞
「屋内外3次元測位可能な地上波測位システムで衛星測位システムを補完し、地理空間情報の利用基盤安定化及び豊かな利用シーン創出に貢献」
MetCom株式会社・荒木勤氏

生活安全部門賞
「地理空間情報を活用して、子どもの安全を守るサービス」
Adora株式会社・冨田直人氏

脱炭素部門賞
「Carbontribe」
Carbontribe Labs OÜ・矢野圭一郎氏、加藤有希氏、三宅沙知子氏

未来アイデア特別賞
「山林を救う。」
横浜市立南高等学校・西藤祐介氏

協賛企業特別賞/日本郵政キャピタル株式会社
「OPT√(オプトルート)」
上野彰大氏、滝本啓司氏、福居夏穂氏

協賛企業特別賞/株式会社パスコ
「災害時ネクストアクション」
早稲田大学大学院・栗原麻衣花氏

協賛企業特別賞/アジア航測株式会社
「地理空間情報を活用して、子どもの安全を守るサービス」
Adora株式会社・冨田直人氏

協賛企業特別賞/国際航業株式会社、株式会社ゼンリン
「山林を救う。」
横浜市立南高等学校・西藤祐介氏

協賛企業特別賞/東海旅客鉄道株式会社
「地理空間情報を活用したドローンによる鉄道点検管理サービス」
株式会社トラジェクトリー・小関賢次氏、新原桃子氏

協賛企業特別賞/エヌ・ティ・ティ・インフラネット株式会社
「レポサク – 未来につなぐ農業DX/車両と圃場の管理システム」
エゾウィン株式会社・大野宏氏

オーディエンス賞
「山林を救う。」
横浜市立南高等学校・西藤祐介氏

優秀賞

  • 「気候変動と文化財マップ」 一般社団法人気候変動と文化財・Aki Okimoto氏
  • 「OPT√(オプトルート)」上野彰大氏、滝本啓司氏、福居夏穂氏
  • 「不動産景観エージェントAI」東京大学大学院など・河内大輝氏、文山草氏、鈴木大樹氏
  • 「災害時ネクストアクション」早稲田大学大学院・栗原麻衣花氏
  • 「地理空間情報を活用したドローンによる鉄道点検管理サービス」株式会社トラジェクトリー・小関賢次氏、新原桃子氏
  • 「『kiki-mimi-R』自らの一歩を踏み出す」嵯峨秀栄測量設計株式会社・嵯峨輝幸氏
  • 「日影マップ」株式会社クラスコンピュータ・鈴鹿守俊氏
  • 「地図型クラウドファンディングシステム」SSIP弁理士法人・藤田原野氏
  • 「トイレシェアリングのプラットフォーム hanatsumi」植松千明建築事務所・植松千明氏

今後、宇宙ともかかわりの深い地理空間情報を活かしたビジネスが広がり、さまざまな領域での社会課題解決に役立つことが期待される。

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