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スペースデータ、バーチャル月面・ISSを構築する「宇宙デジタルツイン」を開発

Credit: 株式会社スペースデータ プレスリリース

衛星データ・AI技術・3DCG技術を用いたデジタルツインを開発する株式会社スペースデータ(東京都新宿区、代表 佐藤航陽)は、2023年11月30日、宇宙環境をデジタル空間に再現する「宇宙デジタルツイン」を開発し、実験的にバーチャル月面やバーチャルISS(国際宇宙ステーション)の構築を行ったと発表した。

「デジタルツイン」とは、現実世界と瓜二つの空間をデジタル空間上に再現したもの。同社では、衛星データ・AI技術・3DCG技術を活用してデジタルツインを自動生成する技術の開発を進めてきた。

Credit: 株式会社スペースデータ プレスリリース

この技術によって、衛星から取得できる地上の静止画像と標高データに機械学習を行い、地上の構造物を検出したうえで、AIに地上の3Dモデルを自動生成させ、3DCG技術で金属・植物・コンクリートなどの細かな材質まで再現することができる(特許保有)。

今回はこの技術を地球外の宇宙空間にも応用し、宇宙環境をデジタル空間に再現する「宇宙デジタルツイン」を実験的に開発。

衛星データを活用した月面環境の再現や、地球の周辺環境の再現を行い、月の6分の1の重力や宇宙の無重力を反映した擬似宇宙空間で、リアルタイムに動き回ったりシミュレーションを行ったりすることができるという。

Credit: SpaceData Inc. YouTube

「宇宙デジタルツイン」の活用方法として、同社では、月面探査を行う場合のルートシミュレーション、月面基地を作る場合の事前検証、民間で宇宙ステーションを建築する場合のテスト、民間宇宙旅行の擬似体験といった用途が想定できるとしており、この技術により「映像」だけでなく「体験」も共有できるようになることで、教育、研究、エンターテインメントなど幅広い分野での活用が期待できるとしている。

昨日、当サイトではYspace社による月面3D地図作成の取り組みを報じたが、現地での調査や測量などが難しい宇宙の構造物・天体においてもこうしたデジタル技術を活用することで地形や環境を把握する動きが加速しているようだ。

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