JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、2023年12月28日、H3ロケット試験機2号機の打上げを2024年2月15日(木)に実施すると発表した。
2024年2月15日(木)9時22分55秒~13時6分34秒(日本標準時)の時間帯に、種子島宇宙センター・大型ロケット発射場からの打上げられる。
H3ロケットは、現在運用されているH2Aロケットの後継として開発されている次世代大型ロケット。今後20年間、毎年6機程度を安定して打ち上げることで産業基盤を維持することを目指している。
昨年3月7日に行われた試験機1号機の打ち上げでは、第2段エンジンが着火しなかったため打上げから約14分後に司令破壊信号が送出され打上げは失敗。搭載されていた地球観測衛星「だいち3号(ALOS-3)」が失われる結果となった。
JAXAではこれをふまえて対策本部を設置、原因究明と対策方法を探ってきた。
原因としては、エンジンに着火させるエキサイター、または、タンク圧やエンジン、ガスジェットなど推進系のサブシステムを制御するPSCA2が絡む3つのシナリオが考えられたため、これらへの対策が進められてきた。
また、背後要因分析に基づく対策や信頼性向上策も同時に進められている。
今回打上げられる試験機2号機には、ALOS-3と同等の質量特性をもつロケット性能確認用ペイロード(VEP-4)を搭載。飛行実証を行うとともに、光学(可視光)センサを搭載した「CE-SAT-IE」と非冷却小型熱赤外線センサを搭載した「TIRSAT」の小型副衛星2機が相乗り衛星として軌道投入の機会が提供される。