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アストロスケールの商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」、2月18日に打上げ

商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J」
Credit: 株式会社アストロスケール プレスリリース

2024年2月8日、スペースデブリ除去を含む軌道上サービスに取り組む株式会社アストロスケールホールディングス(東京都墨田区、創業者兼 CEO 岡田光信)の子会社で、人工衛星システムの製造・開発・運用を担う株式会社アストロスケール(東京都墨田区、代表取締役社長 加藤英毅)は、商業デブリ除去実証衛星「ADRAS-J(アドラスジェイ、Active Debris Removal by Astroscale-Japan の略)」の打上げを、ニュージーランド・マヒア半島にあるRocket Labの第1発射施設にて、日本時間2月18日(現地時間2月19日)に予定していると発表した。

ADRAS-Jは当初、2023年11月に打ち上げられる予定だったが、同年9月19日のエレクトロン打上げ失敗の影響を受け、予定が延期されていた。

ADRAS-Jは、アストロスケールが大型デブリ除去等の技術実証を目指すJAXA(宇宙航空研究開発機構)の商業デブリ除去実証(CRD2)フェーズⅠの契約相手方として選定、契約を受けて、開発されたもの。

可視光・赤外線・LiDARの3種類のセンサー、およびレーザーレンジファインダーによってデブリの位置を把握できるようにしているほか、ADRAS-J自体が故障などによりデブリ化することを防ぐために、故障を検知・対策するシステム「FDIR」も搭載されている。

Credit: 株式会社アストロスケール プレスリリース

今回のミッションでは、ターゲットである、過去に日本が打ち上げたロケットの上段(全長 約11m、直径 約4m、重量 約3トン)へ接近してデブリの状況を調査する。同社によると、実際のデブリに接近して状況を調査することは世界初の試みであり、デブリ除去を含む軌道上サービスにとっても不可欠な要素であるという。

なお、打ち上げ当日にはYouTubeでの配信も予定されている。

Credit: 株式会社アストロスケール YouTubeチャンネル

宇宙での活動が活発化している現在、地球近傍には大量のデブリが存在している。
衛星等の宇宙サービスが日常に浸透している中で、軌道の環境を安全に保つことも重要な課題となっており、同社の実証の成果に期待が集まる。

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