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アグリテックを手がける笑農和、「宇宙技術アドバイザー顧問」に伊巻和弥氏を招聘

株式会社笑農和の宇宙技術アドバイザーに就任した伊巻和弥氏
Credit: 株式会社笑農和 プレスリリース

2024年3月6日、スマート農業コンサルティングを手がける株式会社笑農和(富山県滑川市、代表取締役 下村豪徳)は、2024年3月1日付で宇宙ビジネス参入支援や宇宙開発技術支援等の宇宙ビジネスコンサルティングを展開する株式会社2moon(東京都中央区)代表取締役社長の伊巻和弥氏を顧問として招聘したと発表した。

笑農和は、農業関連のIoT開発や農業コンサルティングを行う富山県の企業。JAXA認定の宇宙ベンチャーである株式会社天地人と連携して衛星データ等を活用した稲作などにも取り組んでいる。

同社の主力製品は稲作で一番作業時間のかかる水管理を省力化する『paditch(パディッチ)』で、スマホやタブレット、パソコンと水田の水門やバルブをIoTでつなぎ、遠隔で水位・水温の確認や開閉作業を行うことができる点が特徴。また、スケジュール設定や、水位・水温に連動した自動開閉機能などもあり、水田に出向く回数を大幅に削減することができる。
また、paditchは今後、水田由来のカーボンクレジット(排出権)販売の取り組みを開始する予定だという。

今回同社の顧問に就任する伊巻氏は、2moonの代表に加え、NPO法人ロボットビジネス支援機構の宇宙部会長、株式会社M41の宇宙ビジネスコンサルタントとしても活動。

宇宙業界で30年以上の実績があり、有人宇宙、宇宙探査、衛星などさままざなシステムの設計・運用、宇宙データ利用などの業務を経験しており、これらの経験とネットワークをもとに10社以上へのコンサル経験を有している。

伊巻氏は就任にあたり、位置情報や衛星画像などの宇宙技術は食糧問題や環境問題といった課題解決の一つのツールであるとし、「今後は、世界でのpaditchの実装拡大を見据え、遠隔での稲作の工程・生育管理だけではなく、padichカーボン・オフセットを利用した温室効果ガスの削減、SDGsの実現にも寄与したい」とコメントした。

先日発表された第6回宇宙開発利用大賞では、内閣総理大臣賞に衛星データを営農支援に活用するサグリが選ばれた。
農業をはじめとした一次産業と宇宙技術の相性は非常によいと言え、今後、笑農和がどのようにサービスを進化させていくかが注目される。

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