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SAR衛星開発・運用のSynspective、米Rocket Lab社と今後10機の衛星打上げに合意

帝国ホテルで行われた調印式の様子
Credit: 株式会社Synspective プレスリリース

2024年6月18日、小型SAR衛星の開発・運用やSARデータの販売、解析ソリューションの提供を行う株式会社Synspective(東京都江東区、代表取締役CEO 新井元行、参考記事)は、ロケット打上げサービス等を手がけるRocket Lab社(アメリカ・カリフォルニア州、CEO Sir Peter Beck)が提供するエレクトロン・ロケットで、今後10機の衛星打上げを行うことに合意したと発表した。

合意に際し、同社代表取締役CEOの新井元行氏とRocket Lab社CEOのPeter Beck氏、そしてビジネス代表団を率いて来日中のニュージーランド首相のChristopher Luxon氏が帝国ホテルで行われた調印式に参加した。この合意は、Rocket Lab社にとって最大規模のものになるという。

Rocket Labは、2020年以来、Synspectiveの小型SAR衛星による「StriXコンステレーション」構築に向けた打上げプロバイダーとなっており、同社のエレクトロン・ロケットによる過去4回の打上げ・軌道投入はすべて成功裏に終わっている。

なお、SynspectiveとRocket Labとの間には今回の合意のほかに2回の打上げが予定されており、ニュージーランドの射場Complex 1から今年中の打上げが計画されている。今回の合意の対象となる打ち上げはその後、2025年から2027年にかけて行われるもの。

Synspectiveは、今回の合意に至った理由について、Rocket Labのこれまでの実績に加え、柔軟な打上げスケジュールと各衛星の正確な軌道投入などをコントロールできる点を挙げている。同社は、本合意により、よりスピーディーに事業の拡大化を図り、世界のパートナーとの関係強化や顧客へのサービス提供の拡充が可能となるとしている。

アメリカの衛星工業会(SIA)は、6月17日に発表した衛星関連産業の世界市場に関する報告書「27th annual State of the Satellite Industry Report」の中で、2023年の世界の商業打ち上げ回数が史上最多に並ぶ190回となったと発表している(参考ページ)。

来年以降も衛星打上げは活発化し、衛星を利用した宇宙ビジネスはますます伸びていくことになりそうだ。

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