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「10年で総額1兆円」の宇宙戦略基金、技術開発課題の公募開始 今年度のテーマ22件のうち5件

Credit: 宇宙戦略基金ウェブサイト

2024年7月5日、JAXA(宇宙航空研究開発機構)は、10年で総額1兆円規模の支援を投じる予定となっている「宇宙戦略基金」について、同日付で技術開発課題の公募を開始したと発表した。

今回は、令和5年度補正予算分の技術開発テーマ22件のうち、下記の5件について公募が行われる。

「宇宙輸送」
宇宙輸送機の革新的な軽量・高性能化及びコスト低減技術

「衛星等」
商業衛星コンステレーション構築加速化

「探査等」

  • 月面の水資源探査技術(センシング技術)の開発・実証
  • 月-地球間通信システム開発・実証(FS)
  • 再生型燃料電池システム

公募期間は7月5日から8月30日まで。

宇宙戦略基金は「輸送」「衛星等」「探査等」の3分野において、政府が技術開発テーマを設定。スタートアップをはじめとする民間企業や大学等が複数年度(最大10年)にわたって大胆に技術開発に取り組めるよう、宇宙分野の資金配分機関としてJAXAに新たに基金を設置し、支援する。

Credit: JAXAウェブサイト プレスリリース

技術開発テーマの設定にあたっては、今年3月末に策定された宇宙技術戦略(関連記事)が参照されており、「市場の拡大」「社会課題解決」「フロンティア開拓」という3つの目的につながる技術開発になることが目指されている。

公募・採択のプロセスにおいては、外部有識者にて構成される第三者の審査体が設置され、厳正かつ公正な審査、評価を行うとともに、JAXAの高度かつ専門的な知見、および経験を活かした技術開発マネジメント等を実施していくとしている。

なお、事業全体の管理を行うためにステアリングボードが設置されており、その座長を務めるプログラムディレクターには、一般社団法人SPACETIDE 代表理事の石田真康氏が就任している。

残りの17テーマについては、7月中旬以降、随時、公募が開始される予定。詳細については、宇宙戦略基金ウェブサイトで発信が行われる。

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