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10/2宇宙ニュース・トヨタ自動車がスペースシフトと覚書締結 ほか3件

トヨタ自動車がスペースシフトと覚書締結、衛星や車両のデータを活用した事業を検討

衛星データと車両走行データを組み合わせた解析イメージ
Credit: 株式会社スペースシフト プレスリリース

2024年10月1日、衛星データ解析システムの開発を手がける株式会社スペースシフト(東京都千代田区、代表取締役 金本成生、参考記事)は、トヨタ自動車株式会社(愛知県豊田市、代表取締役社長 佐藤恒治)と、衛星データや車両データを活用した事業の検討を開始し、覚書を締結したと発表した。

スペースシフトはトヨタ自動車と連携して、同社が保有する車両のプローブ情報(走行データ)と衛星データの解析結果を組み合わせた技術開発を行っている。これまで両社が実施してきた共同開発の中で浸水・冠水範囲の解析精度の向上が確認されており、広域の解析に優れる衛星データと、リアルタイム性が高く精度面で優れる地上データ解析結果の組み合わせが補完関係として利用できることが実証された(上記画像参照)。

今回の覚書では、5年間をかけて衛星データと車両データを組み合わせることで、今後さらに解析精度や情報提供速度の向上を高めることを目指すという。

ノルウェーの衛星企業KSAT、東京に拠点を開設

Credit: KSAT Japan合同会社 プレスリリース

2024年10月1日、ノルウェーを拠点とする衛星企業のKongsberg Satellite Services(ノルウェー・トロムソ、CEO兼社長 ロルフ・スカッテボー、以下KSAT)は東京にオフィスを開設したことを発表した。

商業宇宙通信サービスプロバイダーであるKSATは、地上局ネットワークの運用や地球観測サービスの提供などを行っており、これまでにJAXAや多くの日本の衛星オーナー、オペレーターを支援。現在は戦略的業務提携を通じてスカパーJSATとの関係強化も図っている。

東京オフィスは、過去14年間にわたりこのエリアでの事業を担当してきたケネス・オラフソン氏が運営する。オフィス開設にあたり、KSATのCEO兼社長のロルフ・スカッテボー氏は「東京にオフィスを設立することで、日本の宇宙エコシステムの一員として貢献できることを楽しみにしています」とコメント。

同社は東京オフィス開設に加えて、スカパーJSATとの業務提携により、北海道と沖縄に2つの地上局機能を新たに追加したことも明らかにした。

フィンランドのICEYE、最大25cmの高解像度画像を実現する「Dwell Precise」を発表

Credit: ICEYE ウェブサイト

2024年10月2日、合成開口レーダー(SAR)衛星による地球観測・モニタリングサービスを提供するICEYE(フィンランド・ヘルシンキ、CEO&共同創設者 ラファル・モドルゼフスキ)は、同社のDwell製品ラインに追加する新たな機能として、最大25cmの高解像度画像を実現する新しいイメージング(撮像)モード「Dwell Precise」を発表した。

「Dwell Precise」では高品質のデータと高解像度を組み合わせることで、追加の情報源なしに車両の種類や軍用装備の種類など、より小さな物体や目標の識別に優れた性能を発揮するという。

SpaceX、Crew-9ミッションでのロケット第2段の異常を受け打ち上げを一時停止

2024年9月28日、アメリカ・フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられたSpaceXとNASAによる国際宇宙ステーション(ISS)へのクルー交代ミッション「Crew-9」において、ロケットの第2段が予定海域外に着水した。

SpaceX社の公式Xによると、第2段が軌道を離れて大気圏に再突入、燃焼する(軌道離脱燃焼)際に異常が起きたとのこと。物損や人的被害等はなかったものの、原因が究明されるまで打ち上げを一時停止するとしている。

第2段の異常を報告するSpaceX社のポスト
Credit: SpaceX 公式X

NASAや多くの企業などが打ち上げをSpaceXに頼る中、一刻も早い原因の究明が待たれる。

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