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ロケット開発のインターステラテクノロジズ、北海道帯広市に5カ所目の拠点を開設
2024年10月3日、「宇宙の総合インフラ会社」を掲げるインターステラテクノロジズ株式会社(北海道広尾郡⼤樹町、代表取締役 CEO 稲川貴⼤、参考記事)は、事業拡大のため、北海道帯広市に帯広支社を開設したと発表した。
同社の支社としては東京、福島に続く3カ所目、北海道大樹本社と研究開発拠点である室蘭技術研究所(室蘭工業大学内)を含めると5カ所目の拠点となる。
帯広支社の設置は、同社が開発を進める小型人工衛星打上げロケット「ZERO」用コンポーネントの製造本格化に合わせ、大樹町にある本社工場の生産機能を補完と、本社オフィスの拡張が目的。
帯広支社1階はエンジンおよびエンジンを支える支持構造部、機体の胴体構造部などを組み立て・保管する製造拠点となるという。
UAEで宇宙企業「SAPCE42」が誕生 衛星運用のYasatと地理空間情報のBayanatが合併
2024年10月1日、アラブ首長国連邦(UAE)を拠点とするBayanat社とYahsat社が合併して誕生したAI活用宇宙企業「SPACE42」がアブダビ証券取引所に上場した。
同社はYahsat Space ServicesとBayanat Smart Solutionsの2つの事業部門で構成され、Yahsat Space Services部門では固定衛星および移動衛星ソリューションの運用を、Bayanat Smart Solutions部門では地理空間情報の取得と処理をAI駆動のプラットフォームで行うとしている。今後は新たなAI活用スペーステック企業として世界規模で事業を展開していく構えだ。
欧州宇宙機関、ドイツに月面を模擬した施設を開設
2024年9月25日、欧州宇宙機関(ESA)は、ドイツ航空宇宙局(DLR)と共同運営する月面模擬施設「LUNA」の落成式を行った。
「LUNA」は、900トンの玄武岩由来の火山性粒子と岩石を使用して月面を再現した700平方メートルのエリアを有しており、月の極地で見られる厳しい照明条件を含め、月面の昼と夜のサイクルを模倣する太陽シミュレーターを備えているという。
ESAではLUNAで宇宙技術の研究、開発や試験などが行われることで、NASAのアルテミス計画をはじめとした今後の月探査ミッションに向けた貴重な知見がもたらされることになるとしている。
2025年ISS搭載予定の機能性繊維を用いたTシャツ、グンゼの子会社が販売開始
グンゼ株式会社(大阪市北区、代表取締役社長 兼 社長執行役員 佐口敏康)の連結子会社である株式会社SEESAY(シセイ、東京都渋谷区、代表取締役社長 奥田洋一)は、ソニーが開発した多孔質カーボン素材トリポーラスTMを生地に採用したTシャツ「QCX(キューシーエックス)」の先行販売を応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」にて販売を行っている。
トリポーラスは、ソニーグループ株式会社が開発した米の籾殻由来の多孔質炭素材料で、独自の微細構造により水や空気の浄化など幅広い応用が期待されるとともに、余剰バイオマスを活用したサステナブルな素材としても注目されているという。
トリポーラスを生地に採用した「Triporous:Space QOL Seriesインナーウェア」は、2025年以降に国際宇宙ステーション(ISS)に搭載される予定。一般販売の予定価格は半袖 4,950円、長袖 6,050円(いずれも税込)。