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12/4宇宙ニュース・cosmobloom、JAXAとの共同研究&プレシードラウンドでの資金調達完了を発表 ほか3件

cosmobloom、JAXAとの共同研究&プレシードラウンドでの資金調達完了を発表

Credit: 株式会社cosmobloom プレスリリース

2024年12月4日、日本大学理工学部航空宇宙工学科宮崎研究室(現JAXA 宇宙構造システム研究室)を前身とする宇宙ベンチャー、株式会社cosmobloom(東京都大田区、代表取締役/CEO 福永桃子)は、JAXA 宇宙構造物システム研究室との共同研究開始と、プレシードラウンドでの資金調達を完了したことを発表した。

同社は2023年4月設立。「ゴッサマー構造」と呼ばれる、膜やケーブルといった柔軟な構造を用いた宇宙構造物にかかわる解析・設計・開発を行っており、宇宙太陽光発電システムやソーラー電力セイル、スターシェードなど「次世代の宇宙構造物システム」の社会実装を目指しているという。

同社では、「柔軟マルチボディ・ダイナミクス」の理論に基づいた将来の大型宇宙構造物の研究・開発を進めるJAXA 宇宙構造物システム研究室との共同研究を通じて、JAXAプロジェクトを含めた柔軟展開構造物にかかわるミッションの開発から製造までの連携を行うとしている。

また、プレシードラウンドでの資金調達は、HERO Impact Capital 1号投資事業有限責任組合を引受先とするJ-KISS型新株予約権によるもの。調達資金は、宇宙空間での大型柔軟展開構造物の実証を兼ねた超小型衛星向け0.25Uデオービット装置(宇宙ゴミ対策品)の開発に充てられる。

スペインの宇宙ベンチャー・PLD Space、打上げ施設整備のため1,100万ユーロを調達

Credit: PLD Space ウェブサイト

2024年12月2日、再使用型ロケットの開発等を行うスペインの宇宙ベンチャー、PLD Space(スペイン・エルチェ、CEO )は、フランス領ギアナのギアナ宇宙センター(GSC)に打上げ射場を整備するため、1,100万ユーロの資金を確保したと発表した(PLD Spaceによる発表)。

PLD Spaceは、小型ペイロード専用の再利用型ロケット「MIURA 5」を開発しているほか、2030年からは商業有人宇宙船「LINCE」のミッションの実施も計画しているとしている。

同社は、今回の資金確保は欧州の自律的で競争力ある宇宙へのアクセスを強めること、そして欧州の宇宙インフラの強化にもつながるとしている。

SPACETIDE、地理空間業界と宇宙業界の連携などに向けGeospatial Worldと協力

調印式に出席したSPACETIDE代表の石田真康氏(左)と「Geospatial World」Founder & CEOのSanjay Kumar氏(右)
Credit: 一般社団法人SPACETIDE プレスリリース

2024年12月4日、一般社団法人SPACETIDE(東京都港区、代表理事 石田真康、参考記事)は、インドを拠点とする非営利団体Geospatial World(Founder & CEO Sanjay Kumar)との間で「両団体の相互協力および地理空間産業と宇宙産業の連携」における覚書を締結したと発表した。

SPACETIDEは2015年の創設以来、宇宙産業の促進と産業エコシステムの形成を掲げてカンファレンス開催などに取り組んでいる。

一方のGeospatial Worldは地理空間データの専門性を強みとする国際的な非営利団体で、世界35カ国以上でのカンファレンス実施や、地理空間データを活用した市場調査、政策提言といった活動を行っている。

両団体は、連携を通じてアジア太平洋地域の社会経済的課題解決の促進と、新たな産業革新・成長を牽引したいとしており、最初のステップとして、2025年7月7日〜10日に開催される国際宇宙ビジネスカンファレンス『SPACETIDE2025』内でGeospatial Worldによる地理空間データに関する特別イベントを開催することも発表した。

ispace、モンゴルの宇宙ベンチャー・ONDO Spaceと覚書を締結

左から、モンゴル商工会議所 Jargalsuren.B氏、ONDO Space CEO Namuun Bold氏、ispace 事業開発部門シニアマネージャー 浦田真幸氏、JETRO理事 高島大浩氏
Credit: 株式会社ispace プレスリリース

2024年12月4日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役 袴田武史)は、11月28日にモンゴルの首都・ウランバートルで開催された「第11回 日本・モンゴル官民合同協議会」の中で、同国初の宇宙ベンチャー、ONDO Space LLC(モンゴル・ウランバートル、CEO Namuun Bold)と、将来的な月面プログラム開発を目的とした戦略的協業に関する覚書を締結したと発表した。

ONDO Spaceは日本で宇宙工学の博士号を取得したAmartuvshin Dagvasumberel氏らによって2022年に設立。グローバルな衛星通信サービスの提供を目指しており、この3月にSpace Xのファルコン9ロケットでモンゴル初の商業衛星を打ち上げ、今年さらに10基のキューブサテライトを打ち上げる予定だという。

今回締結された覚書には、超小型衛星開発と地上局設置の実績をもつONDO Spaceが、将来的に月周回軌道における運用を実証するためispaceの将来ミッションに超小型衛星を搭載し打ち上げる検証を共同で行うことなどが含まれている。

ispace代表の袴田氏は、「私たちの協業が今後、日・モンゴル間の官民連携強化に繋がり、将来共に月ミッションに挑むことが出来る日をたのしみにしています」とコメントしている。

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