
目次
全日空商事、新年度から「宇宙ビジネス開発室」新設 宇宙ビジネスの加速へ

2025年3月7日、全日空商事株式会社(東京都港区、代表取締役社長 宮川純一郎)は4月1日付の役員人事および組織変更を発表し、「宇宙ビジネス開発室」を新設すると発表しました。
「宇宙ビジネス開発室」はこれまで事業創造室の下部組織でしたが、宇宙ビジネスの拡充を一層加速させることを目的に基幹組織に変更するとしています。
全日空商事は昨今、独立系ITサービスプロバイダー・株式会社アイネットとの業務提携(参考記事)や、ニュージーランドの新興宇宙スタートアップZenno Astronautics Ltd.との連携(参考記事)など宇宙関連ビジネスへの関与を急速に進めており、新年度からの同社の動きにも注目が集まります。
スペースデータとispace、月データ市場の拡大・月面デジタルツイン構築に向け協業

Credit: 両社プレスリリース
2025年3月7日、株式会社スペースデータ(東京都港区、代表取締役社長 佐藤航陽)と株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、月環境の物理シミュレーションを目的としたデジタルツイン開発構築に向けた戦略的協業の覚書を締結したと発表しました。
今回の協業では、ispaceの探査ミッションで取得した月面データを活用し、両社で高精度な地形モデルの構築を目指すとともに、宇宙ロボットや探査機の動作検証、通信遅延や低重力環境など月特有の物理シミュレーションを実施できるシステムの開発を行う予定。
また、システム開発に際しては共同で潜在顧客へのヒアリングや月データ取得計画の検討を行うことで、より顧客需要に即したシステムを開発していくとしています。
インテュイティブ・マシーンズ2機目の月着陸船が月面着陸、横倒しの姿勢で着陸か
Credit: NASA Video YouTube
現地時間の2025年3月6日、米国の宇宙企業インテュイティブ・マシーンズ(Intuitive Machines、テキサス州ヒューストン、CEO Steve Altemu)の月着陸船「アテナ」が月面着陸に成功しました。
アメリカ航空宇宙局(NASA)とインテュイティブ・マシーンズの共同記者会見によると、正確な着陸位置は確認中ですが、着陸船は月の南極付近に着陸したものとみられます。
しかし、着陸前にはテレメトリ(着陸船の状態を示すデータ)に異常が見られており、機体は横倒しで着陸した可能性が高いとしています。一方で通信は可能な状態で、太陽電池による充電も行われているとのことです。
NASAとインテュイティブ・マシーンズは今後、月周回軌道にある衛星からの画像で着陸船の正確な姿勢と位置を確認し、可能な限りの科学データを収集するとしています。
「アテナ」には日本の宇宙開発企業・ダイモンの超小型月面探査車「YAOKI」が搭載されており(参考記事)、今後の対応が注視されます。
スターシップ8回目の試験飛行、ブースターのキャッチに成功もスターシップは喪失
アメリカ中部標準時の2025年3月6日午後5時30分、SpaceXはテキサス州にある同社の打ち上げ施設スターベースで、大型有人宇宙船「スターシップ(Starship)」の8回目の試験飛行を実施しました(SpaceXによる発表)。
第1段であるスーパーヘビー(Super Heavy)ブースターに搭載された33基のラプターエンジンは正常に燃焼。その後、第2段のスターシップがブースターから分離、上昇を続けました。
スターシップ切り離し後のブースターは発射地点に帰還し、発射・捕獲タワーでキャッチされました。タワーでのブースターのキャッチに成功するのは3回目です。
一方、スターシップは上昇途中で姿勢制御に異常が発生した模様。機体は分解しました。SpaceXは、アメリカ連邦航空局(FAA)と連携して徹底的な調査を行い、今後の改善に取り組むとしています。
あわせて読みたい
【PR】イベント企画・運営、動画の企画制作、デザイン制作、記事制作のご相談はIPP by DigitalBlast Consultingへ!
詳しくはこちら>>> https://digitalblast-c-ipp.jp/