• HOME
  • ニュース
  • 10/7宇宙ニュース・ispace、高砂熱学工業・栗田工業を割当先とした第三者割当増資を実施 ほか3件 - SPACE Media

10/7宇宙ニュース・ispace、高砂熱学工業・栗田工業を割当先とした第三者割当増資を実施 ほか3件

ispace、高砂熱学工業・栗田工業を割当先とした第三者割当増資を実施

2025年10月6日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、同日付の取締役会決議で高砂熱学工業株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:小島和人)、栗田工業株式会社(東京都中野区、社長:江尻裕彦)を割当先とする第三者割当による新株式発行(第三者割当増資)を行うことを決定したと発表しました。

出資額は、高砂熱学工業からが約30億円栗田工業からが約20億円だということです。

高砂熱学工業は2019年12月にispaceの民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」にコーポレートパートナーとして参画しており、熱利用技術と水電解技術においてispaceと協業。栗田工業は2023年に「HAKUTO-R」ミッション2のサポーティングカンパニーとして、2024年には同プログラムのコーポレートパートナーとして参画しています。

ispaceでは、今回の第三者割当増資を含む新株式発行等を通じて、同社が2028年までに打上げを予定する2回のミッション(2027年打上げ予定のミッション3と、2028年打上げ予定のミッション4)を実行するための開発資金の確保とともに、手元資金の充実・財務基盤の安定化を図るとしています。

アークエッジ・スペース、既存のGNSSを補完する衛星測位システム検討の事業者に選定

従来のGNSSとLEO PNTの位置関係
Credit: 株式会社アークエッジ・スペース プレスリリース

2025年10月7日、株式会社アークエッジ・スペース(東京都江東区、代表取締役 CEO:福代孝良、参考記事)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する「低軌道測位衛星システム(Dedicated LEO PNT)の要素技術及び関連するシステムの検討」の事業者として選定されたと発表しました。

低軌道測位衛星システム(LEO PNT)とは、高度約20,000キロメートルの軌道を周回する従来の全球測位衛星システム(GNSS)に比べて低い、高度500~1,200キロメートルの低軌道を周回する小型衛星コンステレーションで高強度・高精度の測位情報をグローバルに提供することが期待されるシステム。

今回アークエッジ・スペースが選定された事業は、GNSSとは独立して地上のユーザに「頑健な」位置・時刻情報(PNTサービス)を代替的に提供する低軌道測位衛星システムに関して、その要素技術と関連システムの検討を深めるものだということです。

GNSSは地球表面に到達する信号強度の弱さから各種干渉の影響を受けやすいため、近年ジャミング(妨害)やスプーフィング(欺瞞)等の脅威が顕在化しており、LEO PNTはこれを補完するものとされています。

アンリツ、5G衛星通信に対応した端末検査システムを提供開始

Credit: アンリツ株式会社 プレスリリース

2025年10月6日、アンリツ株式会社(神奈川県厚木市、代表取締役社長 グループCEO:濱田宏一)は、5G衛星通信に対応した端末の検査システム「ME7873NR」に、新たな試験項目を追加したと発表しました。

今回追加されたテストケースは、5G端末の試験仕様を担当するモバイル通信に関する国際標準化団体・3GPPの技術部会RAN5が策定したもので、これを活用することで5G NR NTN(非地上系ネットワーク)対応端末の評価環境を構築できるということです。

NTNは、通信衛星や高高度プラットフォームを活用した次世代通信システムで、今後、こうした衛星通信対応端末の開発等が進んでいくものと思われます。

Blue Origin、ルクセンブルクの機関らと月資源地図作成ミッションで提携

月の超低軌道を周回する小型衛星「Oasis-1」のイメージ図
Credit: Blue Origin ウェブサイト

2025年9月30日、Amazon創業者のジェフ・ベゾス氏率いるBlue Origin(アメリカ・ワシントン州、CEO:Dave Limp)は、軌道上から月面の資源を特定し、その場で活用することを目的とした取り組み「Project Oasis」を発表しました(Blue Originによる発表)。

Project Oasisは複数段階の取り組みで構成されるプロジェクトで、最初のミッション「Oasis-1」では、ルクセンブルクのパートナーと提携して月面の水氷、ヘリウム3、放射性核種、レアアース、貴金属などに関する詳細な高解像度地図を作成するとしています。

Project Oasisは、ルクセンブルクおよび同国宇宙機関との提携の下、Blue Origin傘下の宇宙資源専門研究センター(Space Resources Center of Excellence:SRCE)と同社のルクセンブルク国際事務所が共同で開発を進めているとのこと。また、ルクセンブルクに拠点をもつ宇宙開発企業GOMSpaceと、欧州宇宙資源イノベーションセンター(ESRIC)も同プロジェクトを支援しているということです。

Blue Originでは、Oasis-1で発見された水氷を活用すれば、宇宙船の推進剤となる水素と酸素が供給でき、月を地球外の燃料補給ステーションとして活用できるようになるほか、月資源の活用が地球資源への依存度を下げることにつながる可能性があるともしています。

【編集部よりお知らせ】ニュースのまとめや新着記事をお知らせ!メールマガジン(不定期配信)のご登録はこちらから

あわせて読みたい

【PR】イベント企画・運営、動画の企画制作、デザイン制作、記事制作のご相談はIPP by DigitalBlast Consultingへ!
詳しくはこちら>>> https://digitalblast-c-ipp.jp/

宇宙業界の求人