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ispace欧州法人、約32億円で米企業と月面への輸送契約を締結
2025年10月6日、株式会社ispace(東京都中央区、代表取締役:袴田武史)は、同社の欧州法人であるispace-EUROPE S.A.(ルクセンブルク、CEO:Julien-Alexandre Lamamy、以下ispace EUROPE)が、米国の月面資源開発企業Magna Petra Corp.(アメリカ・デラウェア州、CEO:Jeffrey Max、以下マグナ・ペトラ)との間で、分析装置を月へ輸送するためのペイロードサービス契約を締結したと発表しました。
契約総額は2,200万ドル(約32億円)。マグナ・ペトラは、月面でのヘリウム3同位体の資源開発を目指しており、今回の契約に基づいて、同社の月面資源探査ミッション「HALO(Helium Availability of Lunar Origin)」の一環として、アメリカ航空宇宙局(NASA)が開発した月面質量分析計「MSOLO(Mass Spectrometer Observing Lunar Operations)」を、ispaceのミッション3で打ち上げられる小型月面探査車に搭載する予定だということです。
MSOLOはNASAケネディ宇宙センターで開発された小型質量分析計で、月面レゴリス中に存在するとされるヘリウム3などの希少同位体を含む揮発性物質の計測を目的とした装置です。
ヘリウム3は、核融合エネルギー革命や量子コンピュータの冷却技術に重要な役割を果たすことが期待されており、マグナ・ペトラはispaceとの協業を通じて、ヘリウム3のサンプルリターン機能を含む持続可能なサプライチェーンの確立を目指すとしています。
アクセルスペース、豪Geoimageと販売パートナーシップ契約を締結

Credit: 株式会社アクセルスペース ウェブサイト
2025年10月3日、株式会社アクセルスペース(東京都中央区、代表取締役:中村友哉、参考記事)は、オーストラリアの衛星画像・地理空間ソリューション提供事業者であるGeoimage Pty Ltd(オーストラリア・クイーンズランド州、CEO:Mark Covington、Geoimage)と販売パートナーシップ契約を締結したと発表しました。
同パートナーシップを通じ、アクセルスペースが開発・運用する小型地球観測衛星「GRUS-1(グルースワン)」のコンステレーションを運用技術と、Geoimageのオーストラリアでの業界専門知識や顧客との関係を組み合わせ、農業、環境、インフラといった業界向けにソリューションを提供していくということです。
オーストラリア、米・英両国との協力関係を構築 IAC会期中に協定締結
9月29日から10月3日までオーストラリア・シドニーで開催されていた、第76回国際宇宙会議(International Astronautical Congress:IAC)の会期中、オーストラリアは米国・英国とそれぞれ宇宙領域における協力に向けた協定を締結しました。
9月30日、米国とオーストラリアはアメリカ航空宇宙局(NASA)長官代行のショーン・ダフィー(Sean Duffy)氏とオーストラリア宇宙庁(ASA)長官のエンリコ・パレルモ(Enrico Palermo)氏が出席して航空・宇宙探査における協力を強化する枠組み協定に署名。
宇宙探査、宇宙科学、測地学を含む地球科学、宇宙医学と生命科学、航空研究、技術といった分野で協力の可能性を模索するとしています(NASAによる発表)。両国は1960年に最初の協力宇宙協定を締結しており、それ以来、宇宙活動で協力を進めています。
続く10月1日には、英国宇宙庁(UKSA)とASAが、2021年2月に両者が署名した枠組み協定「Space Bridge Framework Agreement」に再署名したと発表しました(UKSAによる発表)。同協定では、これまでに水質監視の高度化や宇宙安全に向けたAI活用の推進といった成果が上がっており、再署名を通じて共通の地球規模課題への取り組みを継続していくとしています。
東京都、航空宇宙、情報セキュリティなど対象に認証取得・製品改良へ最大500万円を助成

2025年10月5日、公益財団法人東京都中小企業振興公社(東京都千代田区、理事長:中西充)は、国内外の新たな販路開拓を目指す都内中小企業者等の経営力を強化し、東京の産業の活性化を図ることを目的とする「製品改良/規格適合・認証取得支援事業」の申請を10月17日(金)から受付開始すると発表しました。
同事業は、国内外の市場ニーズへ適合させるために行う自社で開発した試作品または市場投入済みの製品の改良や、規格適合・認証取得(CEマーキング、ISO、IEC規格等)に要する経費の一部を助成するもので、最大500万円を助成。人件費についても、最大350万円まで助成されます。
JISQ9100(航空宇宙)、ISO27001(情報セキュリティ)、HACCP(食品安全)といった規格の認証取得が対象で、今年度の募集では、プライシング戦略サポーターによる価格交渉力向上支援も行われるということです。
詳細な要件などは下記の募集要項から確認できます。
https://www.tokyo-kosha.or.jp/support/josei/jigyo/rmepal000000egr5-att/05_R7kairyo_bosyuuyoukou.pdf
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