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「革新的衛星技術実証4号機」、年内に打上げ アクセルスペースのD-SAILを搭載

右/小型実証衛星4号機(RAISE-4)展開形態イメージ図(©JAXA)
Credit: 株式会社アクセルスペース ウェブサイト
2025年11月11日、株式会社アクセルスペース(東京都中央区、代表取締役:中村友哉)は、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が実施する実証機会「革新的衛星技術実証4号機」のうち、同社が開発した膜面展開型デオービット機構「D-SAIL」(参考記事)を搭載した小型実証衛星4号機(RAISE-4)の打ち上げ目標期間が決定したと発表しました。
RAISE-4は、2025年11月25日(火)〜12月24日(水)までの期間に、Rocket Labのロケット「Electron(エレクトロン)」で、ニュージーランド・マヒア半島の第1発射施設から打ち上げられる予定だということです。
D-SAILは、アクセルスペースとサカセ・アドテック株式会社が共同開発した軌道離脱装置。面積約2平方メートル、薄さ数十ミクロンの膜面を展開することで、軌道上にわずかにある大気の抵抗を受け、衛星の高度を徐々に下げることで、衛星の軌道離脱までの期間を数年に短縮する装置です。
D-SAILの実証は打上げ約1年後に実施される予定で、アクセルスペースでは、D-SAILの膜面が実際に受ける大気抵抗を計測し、軌道上環境での性能を検証する予定だとしています。
天地人、アプリケーション開発のエンジニアリング組織統職を新設 2名が共同就任

2025年11月11日、株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役:櫻庭康人)は、今月1日付でアプリケーション開発部のエンジニアリング組織を統括する役職としてVPoE(Vice President of Engineering)を新設し、白井康雄氏と高瀬賢二氏の2名が共同就任したと発表しました。
同社によると、VPoEは、エンジニアリング組織全体の技術戦略立案と組織運営を担い、開発力の最大化を推進する役職とのこと。
天地人では衛星データとAIを活用した水道DXソリューション「宇宙水道局」といったプロダクトの開発を行っていますが、アプリケーションやプロダクト開発のスピードと品質を両立する体制整備のため、エンジニアリング組織を統括するVPoEを新設したということです。
白井氏、高瀬氏はともにエンジニアとしての経験があり、白井氏がフロントエンド領域の技術統括、高瀬氏がバックエンド・インフラ領域の技術統括を務めるということです。
アストロスケール、航空宇宙・防衛産業の品質マネジメントシステム国際規格「JIS Q 9100」の認証を取得
2025年11月11日、株式会社アストロスケールホールディングス(東京都墨田区、創業者兼CEO:岡田光信)の日本子会社である株式会社アストロスケール(東京都墨田区、代表取締役社長:加藤英毅)は、航空宇宙・防衛産業に特化した品質マネジメントシステムの国際規格「JIS Q 9100」の認証を取得したと発表しました。
登録日は2025年10月31日で、登録活動範囲は人工衛星の設計開発、製造、試験、運用となっています。
同社によると、JIS Q 9100は米国AS 9100や欧州EN 9100と技術的に同等であり、世界の航空宇宙・防衛産業でグローバルな部品調達基準として採用されているとのことです。
同社は引き続き、軌道上サービスと宇宙の持続可能性(スペースサステナビリティ)実現に向けて開発・実証等に取り組むとしています。
米FAA、政府閉鎖の影響を受け、商業打上げを夜間から朝の間に制限
2025年11月6日、アメリカ連邦航空局(FAA)は、先月から続く政府閉鎖に伴う対応の一環として、国内の航空便の便数削減に加え、商業打上げ・再突入を10時から午前6時の間に限定すると発表しました(FAAによる発表)。
この制限は現地時間の10日から適用されています。
議会で予算が成立せず、先月1日から始まった政府閉鎖では、航空管制官の人員不足によりアメリカ各地の空港で遅延が多数発生しており、安全リスクへの懸念も高まっています。
今回、航空機の減便に加えてロケットの打ち上げ時間に制限が加わったことは、昼間の航空便の運航への影響を抑えるねらいがあると見られます。
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