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WHEREとアクセルスペースが共同でPoC、衛星画像で不動産登記情報を高精度化

2025年9月17日、不動産AIツール「WHERE」を開発・提供する株式会社WHERE(東京都文京区、代表取締役CEO:阿久津岳生、参考記事)と、小型衛星の開発・運用を手がける株式会社アクセルスペース(東京都中央区、代表取締役:中村友哉)は、共同で人工衛星による地球観測画像を活用した不動産登記情報の高精度化・不動産管理業務の効率化に向けた概念実証(PoC)を開始したと発表しました。
今回のPoCでは、東京・神奈川・埼玉・千葉・大阪・福岡の6都府県を対象に、1カ月間で複数回撮影した衛星画像をもとに土地や建物の変化をAIで検知し、登記情報と照合。検知した差異データを事業者や自治体に提供し、実務による技術検証とニーズ調査を行うということです。
さらに、PoCで得られる知見や成果をもとに、商用化に向け都市部以外にも対象を拡大していくとしています。
不動産業界では登記情報と現況が一致しないケースが多く、土地の仕入れ判断の遅れや価格評価のミスの原因になっているとのこと。衛星データとAIを活用することで効率や正確性が向上すれば、不動産業界の業務フローなどが変わることになるかもしれません。
ElevationSpaceが11億円調達、再突入衛星「あおば」打上げに向け開発体制拡大
2025年9月17日、小型衛星による宇宙から地球への再突入技術を軸とした輸送サービスを開発する株式会社ElevationSpace(宮城県仙台市、代表取締役CEO:小林稜平、参考記事)は、プレシリーズBラウンドとして、総額11億円の資金調達を実施したと発表しました。
今回の調達でも既存投資家を含む8社が引受先となった第三者割当増資に加え、金融機関等からの融資も実施。累計の調達額は37億円に達したということです。
宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」、有人拠点からの高頻度物資回収サービス「ELS-RS」の事業化を進める同社では、取り組みの第一歩として2026年後半以降に再突入衛星「あおば」の打上げを計画しており、今回の調達を受けて「ELS-R」や「ELS-RS」の事業・開発体制の大幅強化と「あおば」のフライトモデル製造、宇宙戦略基金の獲得を含む「ELS-RS」本格開発・事業化を加速していく構えです。
また、東北大学ベンチャーパートナーズやふくおかフィナンシャルグループのFFGベンチャービジネスパートナーズ、山陰合同銀行グループのごうぎんキャピタルなどから支援を受けていることを背景に、これらの金融機関や地域企業などと連携して新産業創出などにも取り組んでいくとしています。
Axiom Space、ISSに軌道上データセンターのノードを設置 2027年に
2025年9月16日、Axiom Space(アメリカ・カリフォルニア州、CEO:Tejpaul Bhatia、以下Axiom)とSpacebilt(アメリカ・フロリダ州、共同創業者兼会長・CEO:Steve Kwast)は、2027年に国際宇宙ステーション(ISS)に光相互接続型の軌道上データセンター(ODC)を導入する共同計画を発表しました(Axiom Spaceによる発表)。
この計画にはほかにも複数社が参画し、ISS上で高性能なデータ処理とAI活用を可能にするとのことです。
計画では、ISSに設置する「Axiom Orbital Data Center Node(AxODC Node ISS)」が、人工衛星や地球低軌道(LEO)の宇宙機、研究者らにクラウドコンピューティング環境を提供。最大2.5Gbpsの衛星間接続を提供し、将来的には100Gbps級への拡張も視野に入れているとしています。
Axiomは今年8月に初のデータセンターユニット「AxDCU-1」をISSへ打ち上げており、2027年までに少なくとも3基のODCノードを相互接続するとのこと。Axiomと参画社は、低遅延通信やAI・機械学習処理を可能にする軌道上データセンターを通じてビジネス、安全保障分野を含む幅広い需要に応えるとしています。
ISSに向け航行中の補給船「シグナスXL」、エンジン停止で到着遅れ
Credit: NASA 公式X
2025年9月16日、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、Northrop Grummanによる23回目の国際宇宙ステーション(ISS)への商業補給ミッションとして14日に打上げられた同社の補給船「シグナスXL(Cygnus XL)」の到着が遅れていると発表しました(NASAによる発表)。
原因はメインエンジンの停止で、ISSへのランデブーに向けて軌道を上昇させるために予定されていた2回のエンジン噴射の中で、予定より早くエンジンが停止したとのことです。
11,000ポンド(約5トン)の科学実験装置や物資を搭載したシグナスXLは当初、17日にISSに到着予定でしたが、NASAでは新たな到着日時は現在精査中としています。
NASAによるとエンジン以外のシステムはすべて正常だということで、今後の情報が待たれます。
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