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11/10宇宙ニュース・ボーダフォンとAST SpaceMobile、EUの新たなコンステレーションの計画を発表 ほか3件

ボーダフォンとAST SpaceMobile、EUの新たなコンステレーション計画を発表

Credit: AST SpaceMobile プレスリリース

2025年11月7日、イギリスの通信事業者Vodafoneとアメリカの衛星通信事業者AST SpaceMobileは、欧州の通信インフラ強化に向けた新たな衛星コンステレーション計画を発表し、その運用拠点をドイツに設置すると明らかにしました(AST SpaceMobileによる発表)。

商用サービス開始は2026年の予定だとしています。

両社は今年6月に衛星直接(D2D)通信の提供を目的とした合弁会社・SatCoを設立しており(参考記事)、同社が主導するかたちで、ミュンヘンまたはハノーバー近郊に衛星運用センターを開設する予定だということです。これを通じ、通信環境が不十分な地域でのモバイルブロードバンド接続や、災害時の緊急通信や救援活動などにも対応する見通しです。

また、AST SpaceMobileの発表では、現在計画されている欧州連合(EU)の新たなコンステレーションには欧州の安全保障を確保するための「コマンドスイッチ」機能が搭載され、暗号鍵の更新や衛星ビームの制御が可能になるとのこと。同社は国際電気通信連合(ITU)への申請も行っており、既存モバイルネットワークとの統合を進めているとしています。

UAEのSpace42、通信衛星「Thuraya 4」による商用サービスを全世界で開始

2025年11月5日、アラブ首長国連邦(UAE)のSpace42(参考記事)は、今年1月に打ち上げられた同社の通信衛星「Thuraya-4(スラーヤ4)」による商用衛星通信サービスの提供を全世界で開始したと発表しました(Space42による発表)。

同社によると、Thuraya-4による通信サービスは欧州、アフリカ、中央アジア、中東を含む100カ国以上に提供され、この中には新たな市場として南アフリカ、ナミビア、ボツワナ、モザンビーク、ザンビアの5カ国が含まれるとのことです。

Thuraya-4のサービスは、Lバンド帯を使用。衛星バスはフランス・Airbusの「Eurostar Neo」が採用されており、12メートルの反射鏡アンテナやオンボードプロセッサ、ソフトウェア定義アーキテクチャを備え、1Mbps以上の通信速度が実現できるということです。

また、IoTデバイスやスマートフォンとの直接通信(Direct-to-Device:D2D)にも対応しており、サービス開始に合わせて、端末など16の製品の展開も発表されています。

ラインメタルとICEYE、ドイツ・ノイスに合弁会社を設立

Credit: ICEYE ウェブサイト

2025年11月7日、ドイツのラインメタル(ドイツ・デュッセルドルフ、CEO:Armin Papperger、以下Rheinmetall)と、衛星運用・ソリューション提供を手がけるフィンランドのICEYE(フィンランド・ヘルシンキ、共同創業者:Rafal Modrzewski、Pekka Laurila)は、合弁会社「ラインメタル ICEYE スペースソリューションズ GmbH」を設立したと発表しました(ICEYEによる発表)。

ドイツ・ノイスを拠点とし、ラインメタルが株式の60%を、ICEYEが40%を保有するということです。

近年、世界各国の軍事・防衛領域において宇宙ベースの偵察能力に対する需要が急増していることを背景に、両社はウクライナに対ロシア防衛のための偵察画像を提供するなど、協力を進めてきました。

合弁会社は年内に事業を開始する予定で、最初の衛星は2026年に現地で製造される見込みだということです。この合弁会社を通じ、ラインメタルは宇宙分野での活動を強化する構えです。

パスコ、Synspectiveが「だいち4号」観測データの提供を開始

Credit: 株式会社Tellus プレスリリース

2025年11月10日、株式会社パスコ(東京都目黒区、代表取締役社長:高橋識光)、一般財団法人リモート・センシング技術センター(東京都港区、理事長:池田要、以下RESTEC)、株式会社Tellus(東京都新宿区、代表取締役社長:山﨑秀人)の3社は、同日から宇宙航空研究開発機構(JAXA)が運用する先進レーダ衛星「だいち4号」(ALOS-4)のデータ提供を開始すると発表しました。

また、11月4日には株式会社Synspective(東京都江東区、代表取締役CEO:新井元行)も同様にALOS-4のデータ提供を開始したことを発表しています。

ALOS-4のデータ提供は、JAXAの公募で選定された企業により行われるもので、今月4日時点でパスコ、Synspectiveのほか、天地人もデータ・サービス事業者として選定されています。

なお、パスコはパートナー企業のRESTEC、Tellusとともに、初めてALOS-4データを利用する顧客を対象としたサンプルデータの提供を行っています。利用条件などの詳細は、下記の各サイトから問い合わせが必要です。

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