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SPACE COTAN、三技協・三技協イオスとHOSPOでの追尾局構築などで協力

Credit: SPACE COTAN株式会社 プレスリリース
2025年12月16日、商業宇宙港「北海道スペースポート(HOSPO)」を運営するSPACE COTAN株式会社(北海道広尾郡大樹町、代表取締役社長兼CEO:小田切義憲、参考記事)は、株式会社三技協(神奈川県横浜市、代表取締役:仙石通泰)、株式会社三技協イオス(神奈川県横浜市、代表取締役社長:小田紀彦)と、HOSPOの商業運用実現に向けて連携協力協定を締結したと発表しました。
協定を通じ、3社はロケットの高頻度打上げ実現に向け、追尾局ネットワークの構築や人材・技術・知見の活用、HOSPOの商業運用段階における三技協・三技協イオスの参画のあり方などについて、検討を進めていくということです。
三技協と三技協イオスは、日本の基幹ロケット向けの追尾局の運用に携わっており、追尾局構築に向けた重要な経験や知見を有する企業です。SPACE COTANとは、以前から北海道の宇宙産業やHOSPOの発展に関する議論を続けているということで、今回の協定によってより強固に連携していくとしています。
NICT、衛星等に搭載可能な小型光通信端末による空間光通信に成功 世界初

2025年12月16日、情報通信研究機構(東京都小金井市、理事長:徳田英幸、以下NICT)は、衛星・高高度プラットフォーム(HAPS)等に搭載可能な小型光通信端末による、2 Tbit/sの空間光通信(Free Space Optics:FSO)の実証実験に、世界で初めて成功したと発表しました。
この実験では、NICTが開発した持ち運び可能な2種類の小型光通信端末を用いて、高機能型のFX(Full Transceiver)を東京都小金井市のNICT本部に、簡易型のST(Simple Transponder)を7.4キロメートル離れた東京都調布市の実験地点に設置し、その間で水平空間光通信を実施。
その結果、光のビームの乱れを生じさせる、都市部特有の「大気ゆらぎ」がある条件下にもかかわらず、5チャネル(各400 Gbit/s)の波長分割多重(WDM)伝送による、計2 Tbit/sの通信を安定して維持できたということです。
なお、2 Tbit/sという伝送速度は、毎秒約10本のフルサイズ4K UHD映画を送る速度に相当するとのこと。
NICTが開発した端末は、超小型衛星への搭載を前提に設計されており、衛星・HAPSに搭載可能なほど小型化された端末でのテラビット超えの通信の実現は世界初ということです。
NICTでは今後、端末をさらに小型化して6Uキューブサット衛星に実装する予定。2026年には低軌道衛星(高度約600キロメートル)と地上の間で、2027年には衛星とHAPSの間の空間光通信実証実験(10 Gbit/s)を行う計画だとしています。
米・伊の衛星企業、地理空間情報ソリューションの共同開発に向けて戦略的協力協定を締結

2025年12月10日、合成開口レーダー(SAR)衛星コンステレーションを展開するアンブラ(アメリカ・カリフォルニア州、共同創業者兼CEO:David Langan、以下Umbra)は、e-GEOS(イタリア・ローマ、CEO:Milena Lerario)と、地理空間情報ソリューションの共同開発に向けた戦略的協力協定を締結したと発表しました(Umbraによる発表)。
e-GEOSは、イタリアの宇宙サービス企業であるテレスパツィオ(イタリア・ローマ、CEO:Gabriele Pieralli、以下Telespazio)とイタリア宇宙機関(ASI)の合弁企業です。
協定を通じ、両社は、ASIとイタリア国防省によるSAR衛星コンステレーション「COSMO-SkyMed」とUmbraのSAR衛星コンステレーションを統合し、インフラ監視や環境・災害対応、海洋状況把握(MDA)といったミッション向けの地理空間情報ソリューションを共同開発するとしています。
また、e-GEOSでは自社のAI技術をUmbraのSARデータに応用して新たな分析ソリューションを開発し、市場に投入する予定だということです。
スペースシフトとジオテクノロジーズ、SAR衛星データとAIを活用し地図整備を効率化

2025年12月11日、株式会社スペースシフト(東京都千代田区、代表取締役:金本成生)と、地図検索サイト「MapFan」などを手がけるジオテクノロジーズ株式会社(東京都文京区、代表取締役社長:八剱洋一郎)は、合成開口レーダー(SAR)衛星データを活用した協業の成果を発表しました。
スペースシフトは建物変化検知AIのアルゴリズム開発を進めており、2022年から同技術を活用した地図整備業務の効率化でジオテクノロジーズと協業しています。
ジオテクノロジーズは、2023年の概念実証(PoC)を経て、2024年度からスペースシフトの「建物変化点抽出ソリューション」を正式導入。同ソリューションはSAR衛星のデータを独自のAI技術で解析し、建物の新築や解体といった「変化点情報」を提供するものです。
これにより、建物の変化量が多いエリアを的確・安定的に把握することで効率的な衛星画像の調達や調査などを最適化した整備フローを新たに構築できるようになり、地図整備における建物の更新率が従来比で約1.8倍に向上、また更新整備コストの13.2%削減といった効率化と品質向上が実現されたとしています。
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