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ジャレッド・アイザックマン氏のNASA長官就任、米議会で承認
現地時間の2025年12年17日、米国議会上院にて、実業家で民間宇宙飛行士のジャレッド・アイザックマン(Jared Isaacman)氏のアメリカ航空宇宙局(NASA)長官への指名が、賛成67、反対30の票数で承認されました。米欧の主要メディアが伝えています(CNNによる報道、ロイター通信による報道、BBCによる報道)。
アイザックマン氏のNASA長官への指名は、第二次トランプ政権発足前の昨年12月に表明されていましたが(参考記事)、アイザックマン氏と密接な関係にあるSpaceXのイーロン・マスク氏とトランプ大統領との関係悪化、アイザックマン氏が過去に民主党へ献金した経歴があったことなどから指名は一度撤回され、今年11月に再び指名が行われていました。
現在、NASAは予算削減等によるプログラムの中止や人員のリストラなどで大きな変化に見舞われていますが、民間出身のNASA長官となるアイザックマン氏が組織をどのように率いていくかに注目が集まります。
タカノ、月周回有人拠点「ゲートウェイ」居住棟のバルブ開発を受託

Credit: JAXA「G-HAB ゲートウェイ居住棟プロジェクトチーム」
2025年12月16日、ばねやエクステリア製品、エレクトロニクス関連製品などの製造・販売を手がけるタカノ株式会社(長野県上伊那郡、代表取締役社長:鷹野雅央)は、月周回有人拠点「ゲートウェイ(Gateway)」内の国際居住棟(I-Hab)向けに用いられるバルブの開発を、三菱重工業株式会社(東京都千代田区、取締役社長 CEO:伊藤栄作)より受託したと発表しました。
「ゲートウェイ」は、月周回軌道上に設置される予定の有人月ステーションで、月探査の中継基地となることが想定されています。
宇宙飛行士などの滞在場所となるI-Habでは、日本が担当する7つの装置があり、タカノが受託したバルブは環境制御・生命維持システム(ECLSS)用のもので、居住空間内の窒素・酸素を適切な範囲に保つための部品だということです。
同社は産業機器部門で電磁アクチュエーターや電磁バルブの開発・製造・販売を行っていますが、宇宙空間が新たなビジネスの場となりつつある市場環境に対応し、2021年に人工衛星向けの小型電磁アクチュエーターを開発。これに加えて流量制御用電磁バルブの開発技術や小型軽量化のノウハウが評価され、今回の受託に至ったということです。
再使用型衛星バス開発の米Lux Aeterna、豪Southern Launchと再突入実証の実施で契約を締結

2025年12月17日、再使用型衛星バスの開発を手がけるLux Aeterna(アメリカ・コロラド州、創業者兼CEO:Brian Taylor)は、同社が開発する再使用型衛星バス「Delphi」の再突入実験を実施する契約を、Southern Launch(オーストラリア・南オーストラリア州、CEO:Lloyd Damp)と締結したと発表しました(Lux Aeternaによる発表)。
Lux Aeternaが開発を進めている「Delphi」は、地球低軌道(LEO)での技術実証や新素材の試験、軌道上での点検・サービス、宇宙空間での製造など幅広いミッションでの活用を想定しているということです。
打上げ時期は明記されていませんが、同社の発表では、2027年に「Delphi」2機が約4万1,000平方キロメートルの広さをもつSouthern Launchのクーニバ試験場(Koonibba Test Range)に再突入・帰還する予定だとしています。
Lux Aeternaは、衛星本体や搭載機器を地上に回収して再使用することができるようになれば、実験結果を素早く次の開発につなげることができるとしています。
天地人、シリーズBエクステンションラウンドで1億円調達 調達額は累計約19億円

2025年12月16日、株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役:櫻庭康人)は、シリーズBエクステンションラウンドとして、第三者割当増資により約1億円の資金調達を実施したと発表しました。
今回の引受先となったのは、新潟ベンチャーキャピタル株式会社、鈴与商事株式会社の2社です。今回の資金調達により、第三者割当増資・融資を含む累計調達額は約19億円になったということです。
同社は現在、衛星データやAIを活用した水道DXソリューション「宇宙水道局」を主力事業として展開していますが、今回調達した資金はサービス開発のための採用・開発体制強化、国内・海外展開・営業網の拡大、データインフラの整備、ブランド構築・市場の認知拡大などに注力していくということです。
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