2024年4月11日、国内外46名で構成される学生団体「KARURA(カルラ)プロジェクト」は、目標として掲げていた学生による火星探査ロボットの開発・運用コンテスト「University Rover Challenge(URC)2024」の決勝大会へ、日本で初めて、国際チームとして初出場が決定したと発表した。
URCは2006年発足。2007年から毎年夏に大会が開催されており、大学生を対象とした世界最高峰のロボットコンテストとなっている。大会では、各チームに火星探査を行う宇宙飛行士とともに活動する次世代の火星探査機の設計と製作が課される。
今回は102チームの中から書類審査・動画審査によって38チームが選考され、2024年6月にアメリカ・ユタ州で行われる決勝大会に臨むことになっている。
これまで、日本から決勝大会に出場したチームはなく、今大会ではKARURAプロジェクトを含む2チームが日本からの決勝出場チームとなった。
KARURAプロジェクトは、国際チームによるURC出場を目指すことを通じ、今後の宇宙開発協力に対して風穴をあけ、「学生主体の国際宇宙開発」の推進を目指して活動を続けてきた。決勝出場を受け、KARURAプロジェクト日本リーダーの瀬戸晴登氏は「今回の大会出場は、日本・アメリカで開発することの可能性を示す1つの実績になりました」とコメント。
今回開発された機体は、4月17日に長野県松本市のサザンガクにてお披露目される予定。また、渡航費や開発費の資金調達としてクラウドファンディングもスタートする。
国や民間企業による月面探査・月面開発が急ピッチで展開する中、火星探査も夢物語ではなくなってきている。日本の学生を含めた、若い世代による野心的な挑戦の進展に期待したい。