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NEC、宇宙特化のベンチャーキャピタルへ出資 グローバルでの宇宙関連事業の拡大へ

2024年4月22日、日本電気株式会社(NEC、東京都港区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO 森田隆之)は、グローバルでの宇宙関連事業の拡大に向け、宇宙分野に特化したベンチャーキャピタルであるSeraphim Space Manager LLP(英国・ロンドン、CEO Mark Boggett)が運用する「Seraphim Space Venture Fund II」への出資を行ったと発表した。

出資額は非公表。

宇宙特化型ファンド「Seraphim Space Venture Fund II」へ出資

Seraphim Spaceは宇宙分野のベンチャーキャピタルの草分け的存在であり、これまでに100社以上の宇宙関連スタートアップ企業に投資。ICEYE(フィンランド)や、Voyager Space(米国)、アストロスケール(日本、関連記事)にも出資している。

その投資先は、起業初期のシードステージから上場などの検討段階に入るレイターステージまで、また、人工衛星の製造、打ち上げ、宇宙ステーション、デブリ除去といった「アップストリーム」から、気候、通信、IoT、測位といった衛星データの利活用を行う「ダウンストリーム」まで、業界トップクラスの幅広さを誇っている。

今回NECが出資する「Seraphim Space Venture Fund II」は、世界中のアーリーステージの宇宙関連スタートアップ企業を支援するために設立された。

NECのANSビジネスプランニング統括部長である広瀬悦子氏は、出資の背景やねらいについて、次のように述べている。

「NECは長年、人工衛星の開発・製造をはじめとした宇宙関連事業に携わってきました。さらなる事業の拡大に向けて衛星SAR(合成開口レーダー)を活用したインフラや地盤などのモニタリングサービスの提供など、様々な社会課題を解決するための新たな価値創造に取り組んでいます。このたびの本ファンドへの出資を通じて、アップストリームからダウンストリームまでの領域の投資先企業との協業を推進することで、グローバルでの宇宙関連事業の拡大を目指します」

また、Seraphim Space Manager LLPの最高経営責任者であるMark Boggett氏はNECの出資について、下記のようにコメントしている。

「世界有数のIT・エレクトロニクス企業であるNECが、本ファンドの主要投資家として参加することを嬉しく思います。宇宙分野の急速な拡大は、破壊的創造と統合のための前例のない機会を提供します。本ファンドは、急成長するアジア市場を含む次世代の宇宙関連スタートアップ企業を支援するユニークな立場にあります」

広瀬氏のコメントにもあるように、NECは日本において長年、人工衛星のシステム設計や製造を手がけてきた。

今後はファンドを通じてより多角的に宇宙領域の事業に関与していくことになりそうだ。

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