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ロケットエンジンの開発を目指して将来宇宙輸送システムと荏原製作所が包括連携協定締結
2024年9月27日、将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役 畑田康二郎、参考記事)は、株式会社荏原製作所(東京都大田区、取締役 代表執行役社長 兼 CEO 兼 COO 浅見正男)が開発する電動ポンプを用いたロケットエンジンの共同開発に取り組むことに合意し、8月21日付で同社と包括連携協定を締結したと発表した。
荏原製作所は2000年代初頭からJAXAのエンジン用ターボポンプ改良を支援しており、こうした知見を活かしてロケットエンジン用ポンプの開発を進めている。ロケットエンジン用ポンプは駆動機に電動モータを採用しているが、電気駆動にすることで保全性や扱いやすさが向上するため、将来宇宙輸送システムが開発を進める再使用型ロケットと相性がよいという。
ASTRO GATE、南相馬市での宇宙関連事業促進に向け福島県南相馬市と連携協定締結
2024年9月30日、宇宙港(スペースポート)の調査、企画、運営などを手がけるASTRO GATE株式会社(東京都あきる野市、代表取締役 大出大輔)は、福島県南相馬市(市長 門馬和夫)と、2024年8月29日付で宇宙関連サービスの事業化および市内経済のさらなる活性化を図るための連携協定を締結したと発表した。
この協定を通じ、南相馬市側では宇宙ビジネスの拠点としての位置づけをさらに強化し、ASTRO GATE側ではこれを基盤に多様な宇宙関連サービスの事業化を図り、南相馬市内の経済活性化に向けた施策を具体化していくとしている。
南相馬市にはロケット開発のAstroXや将来宇宙輸送システムといった宇宙ベンチャーが拠点を構えているほか、宇宙環境利用サービスを手がけるElevationSpaceも同市と協定を締結しているなどしており、今後いっそう宇宙ビジネスの拠点として育っていくことが期待される。
スペースデータのグローバル戦略・宇宙利用担当執行役員に元兼松の高田敦氏が就任
2024年10月1日、株式会社スペースデータ(東京都渋谷区、代表取締役社長 佐藤航陽)は、同社が進める「オープン・スペースコロニー構想」の実現に向け、元兼松株式会社で宇宙事業に携わっていた高田敦氏が執行役員(宇宙利用・海外戦略担当)に就任したと発表した。
スペースデータでは、さまざまな事業者の宇宙事業参入を可能とするオープンなプラットフォーム「宇宙OSプラットフォーム」の開発を進めており、その先の構想として、世界中のあらゆるプレイヤーが協調しスペースコロニーの開発を進めることができる「オープン・スペースコロニー構想」を掲げている。
今回執行役員(グローバル戦略・宇宙利用担当)に就任した高田氏は、前職の総合商社・兼松にて米国の宇宙ベンチャー・Sierra Spaceとの提携や同社のシリーズB資金調達への参画をリードしたほか、JAXA向けの「持続可能な地球低軌道における宇宙環境利用の実現に向けたシナリオ検討調査」に携わった人物(参考記事)。
スペースデータでは、グローバル戦略・宇宙利用を担当し、宇宙OSプラットフォームの普及とオープン・スペースコロニー構想の実現に向け、海外宇宙企業とのアライアンスや宇宙利用ビジネスモデルの開発等を推進する。
中国が同国初の「月面着陸用宇宙服」を初公開
2024年9月28日、中国の重慶市にて「第3回宇宙服技術フォーラム」が開催され、中国有人宇宙プロジェクト弁公室(CMSA)が開会式で月面着陸用の宇宙服の外観を初めて公開した。
中国国営のテレビ局・中国中央電視台(CCTV)が公開したYouTube動画では、宇宙服に身を包んだ人がしゃがんだりかがんだりとさまざまな動作をする様子が公開されている。
月面着陸用の宇宙服が披露されたフォーラムの場では、この宇宙服の名称を募集するキャンペーンが行われる旨も告知された。