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調達資金2.5億円を「天地人コンパス」の事業加速に活用
2024年1月31日、地球観測衛星等のデータを活用した土地評価サービスを展開する株式会社天地人(東京都中央区、代表取締役 櫻庭康人)は、シリーズA 1stクローズとして、株式会社日本政策投資銀行(DBJ)、株式会社常陽キャピタルパートナーズ、スカパーJSAT株式会社、株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ、株式会社JALUXを引受先とする第三者割当増資を実施したと発表した。
今回の調達額は2.5億円で、創業以来の累計調達額は7.8億円となった。
天地人は、地球観測衛星等から得られる宇宙ビッグデータを活用し、土地評価サービスを行う「天地人コンパス」をコア事業としており、異常気象や地盤沈下などによる水道管の劣化を検出する「天地人コンパス 宇宙水道局」や、気候変動に対応したブランド米をつくる「宇宙ビッグデータ米」といった取り組みを進めている。
同社では今回調達した資金を事業運営や開発への投資に活用、コア事業である「天地人コンパス」の事業を加速させていくとしている。
JALUX、スカパーJSATとは資本業務提携も
また、同社は同日にJALグループの商社である株式会社JALUX(東京都港区、代表取締役社長 髙濱悟)と事業連携を目的に、宇宙事業やメディア事業を手がけるスカパーJSAT株式会社(東京都港区、代表取締役 執行役員社長 米倉英一)と新規事業の共同開発を目指した資本業務提携を締結したことも発表した。
両社との主な提携の内容は下記の通り。
天地人・JALUXの主な提携内容
- JALUXのノウハウ・リソースを用いた「天地人コンパス」の販路・事業拡大
- 天地人の技術とJALUXのビジネスを掛け合わせた衛星関連事業での連携および新規事業の創出
天地人・スカパーJSATの主な提携内容
- 両社の衛星データ解析体制の連携による衛星データ事業の拡大
- インフラ、再生エネルギー、土地評価、環境分析、農林水産など、様々な民間領域における衛星データを活用した新規インテリジェンス事業の連携
- 地理情報プラットフォーム「天地人コンパス」を活用した太陽光発電量シミュレーションDXシステムの共同開発と推進
- 営業連携による水道管の漏水リスク管理業務システム「天地人コンパス 宇宙水道局」の事業拡大
- 両社の事業拡大に向けた人材交流
宇宙ベンチャーと商社、そして衛星・メディア事業という異なる企業のシナジーでどのような成果が生まれるかに注目したい。