アメリカが主導して進める、月や火星・小惑星などの探査と平和利用に関する原則「アルテミス協定」に、スイスとスウェーデンが署名し、アルテミス協定の署名国はこれで38カ国となった。
2024年4月15日にワシントンD. C. のNASA本部でスイスの署名式が行われ、スイス連邦のギー・パルムラン経済・教育・研究大臣は「スイスは長年にわたり、NASAと有人宇宙探査や地球科学、宇宙科学の分野でパートナーシップを築いてきた。アルテミス協定への署名により、ともに宇宙探査を進めていくという決意を新たにした」と語った。
また、翌日の4月16日には、北欧のスウェーデンもアルテミス協定に署名した。
署名式はスウェーデンの首都・ストックホルムで開かれ、教育相を務めるマッツ・パーソン氏が署名を行った。
パーソン教育相はスウェーデンには先進的な宇宙セクターがあり、宇宙に関する研究や宇宙での活動による社会的利益は成長の重要な要素であるとしたうえで、「アルテミス協定に加わり、宇宙領域でのアメリカとの戦略的パートナーシップを強化することは、ひいてはスウェーデンの総合防衛力を強化する」と述べた。
先日、2020年代後半から2030年代初頭にかけて日本人宇宙飛行士2名が月に降り立つことが発表されたばかりで、月面開発や探査に関する話題が相次いでいる。
探査や研究、宇宙ビジネスなどさまざまな切り口で、月は今後ますます注目のエリアになりそうだ。
これまでにアルテミス協定に署名した国は下記の通り。
日本・米国・カナダ・英国・イタリア・オーストラリア・ルクセンブルク・アラブ首長国連邦(UAE)・ウクライナ・韓国・ニュージーランド・ブラジル・ポーランド・メキシコ・イスラエル・ルーマニア・バーレーン・シンガポール・コロンビア・フランス・サウジアラビア・ナイジェリア・ルワンダ・チェコ共和国・スペイン・エクアドル・インド・アルゼンチン・ドイツ・アイスランド・オランダ・ブルガリア・アンゴラ・ベルギー・ギリシャ・ウルグアイ