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SpaceX、大型宇宙船「スターシップ」11回目の飛行試験実施
アメリカ中部時間の2025年10月13日午後6時23分(日本時間 14日午前9時23分)、SpaceXは同社が開発を進める大型宇宙船「スターシップ(Starship)」の11回目となる試験飛行をテキサス州のスターベース(Starbase)で実施しました(SpaceXによる発表)。
同社によると、今回の飛行試験は第2世代のスターシップと第1世代のスパーヘビーブースターにとって最後の飛行であり、飛行試験における主要な目標はすべて達成され、次世代機の開発に必要なデータが得られたとしています。
「革新的衛星技術実証4号機」、年内にRocket Labのロケット「エレクトロン」で打上げへ

2025年10月10日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、8つの実証テーマを搭載した小型実証衛星4号機(RAISE-4)と、8機のキューブサット、合計9機の衛星で構成される「革新的衛星技術実証4号機」を、下記の期間に打ち上げる予定であることを発表しました。
RAISE-4:2025年11月25日~12月24日
キューブサット:2026年1月~2026年3月
詳細な打上げ日、時間帯等は確定次第、発表されるとのことです。
打ち上げは当初、JAXAが開発を進めるロケット「イプシロンS」で行われる予定でしたが、昨年11月の地上燃焼試験で爆発が起き開発が遅延しているため(参考記事)、米国の宇宙開発企業Rocket Labのロケット「エレクトロン(Electron)」により打ち上げられることになりました。
RAISE-4には8つの軌道上で実証を行うことを目指した部品・機器が搭載されており、株式会社アクセルスペースによる「超小型衛星用膜面展開型デオービット機構の軌道上実証」(参考記事)、株式会社Pale Blueによる「水を推進剤とする超小型統合推進システムの軌道上実証」(参考記事)などが含まれています。
ニトリ、初の宇宙領域へ 共同開発のアイマスクがISSに搭載

Credit: 株式会社ニトリ プレスリリース
2025年10月14日、株式会社ニトリ(北海道札幌市、代表取締役会⻑兼社⻑:似⿃昭雄)は、吸湿発熱素材「Nウォーム」を使⽤したアロマアイマスク(非売品)が、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「きぼう」有償利⽤制度を活⽤し、国際宇宙ステーション(ISS)の日本実験棟で使用されたと明らかにしました。
このアイマスクは、同社と株式会社IRiS Tokyo、三⽣医薬株式会社の3社が共同開発したもので、精油を閉じ込めた「⾹るカプセル」と吸湿発熱素材「Nウォーム」を組み合わせ、リラクゼーションを提供することを目指した製品。今年8月24日にISSへ打ち上げられ、9月17日にJAXA宇宙飛行士の油井亀美也氏が使用したということです。
アイマスクを装着した油井氏は「温かく感じますね」とコメント。ニトリでは、寝具や⾐料品分野で商品開発を進めていた吸湿発熱素材「Nウォーム」が初めて宇宙空間で使用されたことをふまえ、地上でもさらなる快適さを追求し、より質の⾼い睡眠環境の実現を⽬指すとしています。
イタリアのTAS、ローマに衛星製造施設を開設 年間100機以上を生産

2025年10月7日、イタリアの宇宙開発企業ターレス・アレニア・スペース(Thales Alenia Space Italia、イタリア・ローマ、CEO:Giampiero Di Paolo、以下 伊TAS)は、イタリア・ローマに衛星製造施設「Space Smart Factory」を開設したと発表しました(TASによる発表)。
同施設はデジタル・ロボティクス技術を活用して年間100機以上の衛星の製造が可能で、市場の需要に合わせてさらに生産能力を拡大できるとのことです。
同施設ではまず、欧州の測位衛星「ガリレオ(Galileo)」の第2世代やコペルニクス(Copernicus)プログラムの衛星、軍事通信衛星「Sicral 3」の試験・インテグレーションを開始するということです。
同社によると、同施設は年内に稼働を開始する予定とのことです。
近年、国内外で人工衛星量産に向けた製造施設設立の動きが相次いでおり(参考記事1、参考記事2)、衛星ビジネスの本格化がうかがえます。
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