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SpaceLINK2023会場レポート 宇宙ビジネスの多彩な企業が出展【中編】

2023年9月13日(水)に東京ドームホテル(東京都文京区)で開催された総合宇宙イベント「SpaceLINK2023」。
前編に続き、会場でブース展示を行った企業・団体を紹介する。

株式会社三技協、株式会社三技協イオス

1965年に三和電気技術協力株式会社として創立、移動体通信インフラ事業やブロードバンドインフラ事業、ネットワークインテグレーション事業を手がける三技協。人工衛星の打上げ・追跡を主力事業とするグループ会社の三技協イオスとともにSpaceLINK2023に出展した。

インターネットが普及し、誰もがスマートフォンを使うようになった今、通信は社会の重要インフラとして不可欠になっている。三技協は、40年以上にわたって、衛星・宇宙通信関連のエンジニアリングサービスを提供してきたパイオニアだ。

同社によると、近年は技術の発展とコスト低下により、地球低軌道(LEO)での衛星需要が増加。同社への引き合いも増えているそうだ。

主要な顧客は電気通信事業者や衛星放送/通信事業者、官公庁などだが、最近では、高専生が学術研究用に打上げた衛星用の地上局も担当。

それぞれの顧客のニーズに応じて機器・設備を調達や調査、設計、メンテナンスまでワンストップで提供できる点が同社の強みだ。ブースには終日多くの来場者が訪れ、同社サービスへの関心の高さがうかがわれた。

衛星製造から地上局構築まで、一気通貫で担える点が三技協の強み

株式会社三技協 ホームページ
https://www.sangikyo.co.jp/index.html

茨城県

JAXA筑波宇宙センターや産総研をはじめとする最先端の研究機関が集積するほか、高度なものづくり企業が立地する土地柄を活かし、県を挙げて宇宙産業の振興に取り組む茨城県。
SpaceLINK2023では、トークセッション「わたし×宇宙のまち」で茨城県副知事の横山征成氏が登壇したことに加え、下記の企業・団体がブース展示を行った。

今回のブース展示では、県内に拠点を構える宇宙ベンチャーと製造業が合同で出展。茨城県の「宇宙産業県」としての層の厚さを見せた。

茨城県は、2018年に宇宙ビジネスの拡大を見据えて「いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクト」を立ち上げ。宇宙ベンチャーの創出・誘致と県内企業の宇宙ビジネスへの新規参入を支援している。

当初は50社ほどだったコンソーシアムへの参加社数も、現在では倍ほどに拡大しているという。
今後も、宇宙をキーに地域づくり・産業づくりを進める茨城県に注目だ。

いばらき宇宙ビジネス創造拠点プロジェクト
https://www.pref.ibaraki.jp/kikaku/kagaku/kokusai/documents/ibarakispace.html

北海道スペースポート(HOSPO)

モノやヒトが宇宙に向かうときに必要なロケット。そのロケットが発射される場所が「スペースポート(宇宙港)」だ。
世界では30弱の場所でスペースポートが運用・計画されているが、今回SpaceLINK2023に出展した北海道スペースポート(HOSPO)もその一つ。人工衛星用ロケットの射場整備・滑走路の拡充を進め、世界の宇宙産業に貢献することを掲げている。

帯広から約60km、北海道大樹町に位置するHOSPOはアジア初となる民間にひらかれた宇宙港となることを目指し、現在、計画フェーズから実行フェーズへとその歩みを進めたところだ。

そんなHOSPOの背景には、大樹町が1985年から「宇宙のまちづくり」を掲げ、長年にわたって航空宇宙産業の誘致を行い、宇宙ビジネスの活性化に取り組んできた歴史がある。

HOSPOの運営予定事業者であるSPACE COTAN株式会社 取締役兼COOの大出大輔氏は、スペースポート事業について「宇宙ビジネスではあっても地上で行うのがスペースポート事業。スペースポートではさまざまな観点でのビジネスができ、面での広がりがある」とその将来性を語った。

SPACE COTAN株式会社 取締役兼COOの大出大輔氏

北海道スペースポート ホームページ
https://hokkaidospaceport.com/

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