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東京理科大学と大分県、「宇宙志向ビジネス人材」の育成に着手 文科省プログラムに採択

Credit: 学校法人東京理科大学 プレスリリース

2024年9月18日、学校法人東京理科大学(東京都新宿区、理事長 浜本隆之)、大分県(知事 佐藤樹一郎)、大分県立国東高等学校(大分県国東市、校長 笠木敏行)は、文部科学省の「令和6年宇宙航空科学技術推進委託費 宇宙航空専門人材育成プログラム」に申請し、提案課題「宇宙志向ビジネスを先導する人材を育てるBootcamp in 大分」が採択されたと発表した。

大分県では、かねてから宇宙港の実現に向けた取り組みを実施しており(参考記事)、こうした取り組みを人材育成の観点からも進めるため、大分県立国東高等学校に宇宙をテーマとした探究学習を行う「SPACEコース」を開設、高校生たちが分野横断的に宇宙開発利用の知見を高める試みを始めている。

一方の東京理科大学では、2015年度から、高校生・大学生を対象に参加者が自らミッションを提案し、パラボリックフライト(放物線飛行)実験などでミッションを実現するMBL(mission based learning)形式の宇宙教育プログラムを実施してきた。また、同プログラムでは、修了生がメンターとして後輩を指導することで指導・教育力の強化を実現しており、修了生がMBL教材を展開する学生ベンチャー「株式会社宇宙の学び舎seed」を創業するといった成果も出ている。

今回採択されたプログラムでは、これらの活動をつなげ、東京理科大学と大分県、大分県立国東高等学校が連携して新たな宇宙利用産業を先導する人材育成に取り組む。

具体的には、宇宙商用利用の最先端で活躍している企業と将来の宇宙ビジネスについて考える「スペースビジネスワークショップ」、パラボリックフライト実験を活用したMBLの2つを軸に、合宿形式の人材育成プログラムを実施する。

上/スペースビジネスワークショップ、下/パラボリックフライトによる微小重力環境実験の計画・実験装置開発・実践の様子
Credit: 学校法人東京理科大学 プレスリリース

全国の高校生が、大分県立国東高等学校の生徒とともに複数回の合宿(Bootcamp)を行いながら、ビジネスマインドをもち、新たなミッションを開拓する力を身につけることを目指す。また、高校生を指導するメンターとして大学生をプログラムに参加させることで、宇宙利用産業を先導する人材を育てる教育者・指導者の育成も行うという。

宇宙ビジネスという新たな産業を持続的に成長・拡大させるためには、新産業を担う人材を育てていくことが必須となる。今回のプログラムが、宇宙ビジネスを盛り上げる人材育成の確立につながることを期待したい。

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