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JAXAと産総研、量子・宇宙航空分野での研究開発と産業創出で連携

2025年7月1日、宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下JAXA)セキュリティ・情報化推進部(部長:佐藤正章)と、産業技術総合研究所(理事長:石村和彦、以下 産総研)量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(センター長:益一哉、以下G-QuAT)は、6月30日付で「量子・宇宙航空分野の研究開発と産業創出に係る連携及び協力に関する協定」を締結したと発表しました。
同協定は、双方の資源を有効に活用し、量子・宇宙航空分野の研究開発や人材育成などを通じて、量子・宇宙航空分野の相互の発展のために連携・協力を推進することでわが国の量子・宇宙航空分野における研究開発、産業技術の振興に寄与することが目的。
なお、産総研は、6月27日にドイツ航空宇宙センター(理事長:Anke Kaysser-Pyzalla、以下DLR)と、量子技術を連携分野として新たに盛り込んだ研究協力覚書(MOU)を締結しており、宇宙領域での量子技術活用がいっそう進むことになりそうです。
将来宇宙輸送システムとLetara、ロケットエンジンの燃焼試験を共同実施

2025年7月2日、将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役:畑田康二郎)とLetara株式会社(北海道札幌市、創業者Co-CEO:平井翔大、ケンプス・ランドン)は、CAMUI型設計を採用したハイブリッドエンジンの燃焼試験を実施したと発表しました。
CAMUI型とは、燃料内部に複数の中空筒(ホール)を通すことで燃焼面積を保ち、燃焼を安定させる設計方式。推力を効率的に維持しながら燃焼を継続できるため、一般的な単孔型のハイブリッド燃料に比べて、長時間かつ制御しやすい燃焼が可能となるとのこと。
今回の燃焼試験は、①CAMUI型合成ゴム素材による固体燃料の着火・燃焼確認、②7秒間の安定燃焼の達成、③5,000N(ニュートン)推力の達成の3つを目的に実施。
試験は7月1日、北海道赤平市にあるLetara試験場で行われ、合成ゴム燃料での着火・7秒の連続燃焼、推力5000Nの達成が確認されたということです。
両社は今年4月にハイブリッドロケットエンジンの共同開発で業務提携しています(参考記事)。
衛星データ&AI活用の不動産SaaS提供のPenetrator、太陽光パネル検知機能を実装 検知精度99%

Credit: 株式会社Penetrator プレスリリース
2025年7月1日、衛星データとAIを活用した不動産業界向けSaaSを展開する株式会社Penetrator(東京都文京区、代表取締役CEO:阿久津岳生)は、同社のサービス『WHERE』で、AIによる太陽光パネルの検知機能を実装し、社内検証で検知精度99%を達成したと発表しました。
この検知機能は、独自のAIによる衛星画像解析を行うことで建物単位の太陽光パネル設置状況を高精度に判定するもの。社内検証では99.2%(都内住宅地:対象建物500件中、誤判定4件)の検知精度(正答率)が得られたとのことです。
経済産業省は、2026年度から工場や店舗などエネルギーを多く使用する施設に対し、屋根置き太陽光パネルの導入を義務づけることとしており、同社では『WHERE』を全国の事業者が太陽光パネル導入の意思決定を加速させるインフラにしたいとしています。
ライゾマティクス石橋素氏、バスキュールの外部執行役員に就任 宇宙テーマのIP開発も

Credit: 株式会社バスキュール プレスリリース
2025年7月2日、「KIBO宇宙放送局」などを手がける株式会社バスキュール(東京都港区、代表取締役:朴正義)は、株式会社アブストラクトエンジン(旧 株式会社ライゾマティクス)の石橋素氏が外部執行役員に就任したと発表しました。
2006年頃から本格的にメディアアート作品の制作を行っている石橋氏は、エンジニア/アーティストとして活動。2010年頃からは活動領域をエンターテイメントに広げ、ライブパフォーマンスにおいて高度なシステムによる新たな表現を実現させてきました。
同社は石橋氏の参画を機に、「フィジカルAI領域の研究開発」「世界展開を睨んだ、体験イベントの実現」「生成AI時代のクリエイティブコレクティブ構築」に取り組むとしており、宇宙をテーマにしたオリジナルIP開発にも取り組んでいくとしています。
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