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NASAとCSA、アルテミス2で月を周回する宇宙飛行士4名を発表

米航空宇宙局(NASA)とカナダ宇宙庁(CSA)は2023年4月3日(米国時間)、NASAが主導で進める「アルテミス計画」の第2弾「アルテミス2」に参加する宇宙飛行士4名を発表しました。このミッションは2024年に予定されており、4名の宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船がアルテミス1と同じ軌道に入る予定です。

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NASA のアルテミス II ミッションの乗組員 (左から右): クリスティーナ ハンモック コッホ、リード ワイズマン (着席)、ビクター グローバー、ジェレミー ハンセン。
NASA のアルテミス2の乗組員 (左から): NASA 宇宙飛行士のクリスティーナ ハンモック コッホ、リード ワイズマン (着席)、ビクター グローバー、カナダ宇宙局の宇宙飛行士ジェレミー ハンセン
Credit: NASA

月探査計画「アルテミス」の第2弾

アルテミス2は、NASAが推進するアルテミス計画の一環として、2024年11月までに行われる予定の有人月周回ミッションです。4名の宇宙飛行士を乗せたオリオン宇宙船は、フロリダ州にあるケネディ宇宙センターから、新型ロケット「SLS(スペースローンチシステム)」で打上げられ、約10日間のミッションを実施。このミッションの目的は、有人宇宙船による月周回飛行の実施、宇宙飛行士の宇宙適応や新たな技術の評価、月面着陸に必要な技術開発や月の自然環境の調査などです。NASAは2025年に、アルテミス計画を通じて人類を再び月面に送り込む「アルテミス3」を予定しており、長期的な宇宙探査の実現を目指しています。

Artemis II のミッション プロファイルを示すグラフィック。
アルテミス2の月周回軌道
Credit: NASA

月を周回する宇宙飛行士4名

アルテミス2に参加するのは、NASAの宇宙飛行士であるReid Wiseman氏(リード・ワイズマン)、Victor Glover氏(ビクター・グローバー)、Christina Hammock Koch氏(クリスティーナ・ハンモック・コッホ)、CSAの宇宙飛行士であるJeremy Hansen氏(ジェレミー・ハンセン)の4名。

パイロットを務めるVictor Glover氏は、2020年11月に実施されたSpaceX社の米国商業有人宇宙飛行「Crew-1」にも参加しており、JAXAの元宇宙飛行士・野口聡一氏らとともにミッションに挑んでいました。
また、ミッションスペシャリストを務めるChristina Hammock Koch氏は、これまでに6回の宇宙遊泳を経験。ISSでの合計滞在日数は328日間と、女性の史上最長記録を保持しています。
CSAのJeremy Hansen氏はカナダ軍戦闘機の元パイロットで、今回が初めての宇宙飛行となります。

今回のアルテミス2が順調に進めば、アポロ計画以来約50年ぶりとなる人類の月面着陸実現に近づくことになります。