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再使用型宇宙往還機を開発する将来宇宙輸送システム、総額3.6億円の資金調達を実施

Credit: 将来宇宙輸送システム株式会社 プレスリリース

2022年設立の将来宇宙輸送システム、累計の資金調達額は12.2億円に

2024年9月10日、宇宙輸送スタートアップ企業である将来宇宙輸送システム株式会社(東京都中央区、代表取締役 畑田康二郎)は、みやこキャピタル、Angel Bridge、SMBCベンチャーキャピタル、MOL PLUS等を引受先とする第三者割当増資により、総額3.6億円の資金調達を行ったと発表した。

2022年設立の同社は、完全再使用型の単段式宇宙往還機(SSTO)を用いた高頻度宇宙輸送を2040年代に行うことを最終目標として2028年までに再使用型の人工衛星打上げ用ロケットの開発に取り組んでいる。

先月14日にはメディア向けに説明会を開催し、アジャイル開発を取り入れた小型ロケットによる離着陸試験ミッション「ASCA hopper」を開始したと発表している(参考記事)。

今回の調達は、研究開発の進捗をふまえ今後のさらなる成長に向けた財務基盤の強化を行う観点から行われた。これで同社のこれまでの累計資金調達額は12.2億円となった。

日本国内に宇宙輸送の基盤を 相次ぐ宇宙輸送ベンチャー・スタートアップへの投資

先週のニュースで伝えたように、人工衛星用ロケットの開発を行うAstorXが4億円の資金調達を実施しているほか、ロケット開発から人工衛星事業の垂直統合を目指すインターステラテクノロジーズも8月6日に31億円の資金調達を行う(参考記事)など、最近、宇宙輸送に取り組むベンチャー・スタートアップの資金調達が増えている。

これは、宇宙にモノや人を届けるという宇宙輸送が宇宙ビジネスを行ううえで必須のインフラビジネスであることから来ているといえる。現状、小型人工衛星を中心にその打ち上げのほとんどを海外に依存している状況は輸出時の手間や時間コストが大きい。

国内で安定した宇宙輸送を担う企業が成長すれば、日本の宇宙ビジネス全体がいっそう盛り上がることになるだろう。

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